「旅の目的はズバリ、食!」 Z世代を虜にする、東アジア食体験のススメ
「次の旅行、どこに行こうかな……?」 そんなふうに思いを巡らせているあなたへ。定番観光スポット巡りもいいけれど、旅のテーマを思い切って“食”に振りきってみるのはどうだろう。
近年、旅行業界で大きな盛り上がりを見せているのが「グルメ旅」。特に、独自の食文化を持つ東アジアは、世界中の旅行者から熱い視線を浴びている。旅行予約プラットフォーム大手「Agoda」の最新レポートによると、その勢いは想像以上だ。
東アジア諸国を席巻する
「食」のインパクト
Agodaのレポート「Agoda reveals Asia's premier culinary destinations」によると、韓国、台湾、タイ、日本、マレーシアを訪れた旅行者のうち、じつに約半数以上が「食」を旅の主目的としていたという。その割合は、韓国で64%、台湾で62%、タイで55%、日本は52%、マレーシアは49%と軒並み高水準。もはや、観光名所よりも現地の味が旅の満足度を左右する時代なのかもしれない。
例えば韓国。新鮮な魚介類や、甘辛い味付けが食欲をそそる焼肉はもちろん、K-POPアイドルがこぞってSNSにアップする屋台グルメも人気だ。ドラマのワンシーンで見たあの料理を実際に味わってみたいという気持ちは、旅行への大きなモチベーションにもなるだろう。
食トレンドの発信地はSNS?
近年、InstagramなどのSNSで「#食べスタグラム」や「#食テロ」といったハッシュタグを目にする機会が増えた。写真や動画をとおして食の情報を共有することが当たり前となり、旅先で出会った魅力的な料理は、貴重な“体験”として共有される時代に。
そして、その影響力は絶大だ。例えば、台湾の夜市で売られている「ジーパイ(鶏排)」は、SNSで拡散されたことをきっかけに日本でも専門店が続々とオープンするなど、一大ブームを巻き起こしている。
「旅先グルメ」で
もっと旅を自由に、そして深く
Agodaのレポート結果からもわかるように、もはや食は、旅の脇役ではない。食を軸にすることで、旅の体験価値はさらに広がりを見せる。「ミシュランガイド」掲載店を巡るグルメ旅や、地元の市場で食材を調達して作る料理教室など、食をテーマにした旅の選択肢は無限に広がっている。
さらに、近年注目されているのが、「サステナブルツーリズム」の視点を取り入れたグルメ旅。地元産の食材を積極的に使用することで、地域の生産者を応援したり、環境負荷を軽減することに貢献できるだろう。
次の旅行先は、「あなたの胃袋」が決める時代がやってくるかもしれない。
👀 GenZ's Eye 👀
市場に立ち込めてくるスパイスの香り、屋台から聞こえてくる活気のある声、そして口に入れた時の感動。五感を刺激する「食体験」は、ガイドブックには載っていない特別な体験。「食」をきっかけに、その国を訪れる──これからの旅のスタンダードになるかもしれませんね。