ジャッキー・チェン(70)最新作、AIで「若返り」も観客は困惑……
アジアを代表する映画スターとして、常に名が上がるジャッキー・チェン。派手なアクションで人気を博す彼も、今年70歳を迎えた。
さすがに往年のアクロバティックな演技は難しそうだが、出演最新作では観客をあっと驚かせる“若返り”をみせた。
ただ、「AI技術によって」ということだったようで……。
AIジャッキー、27歳の姿で銀幕に登場
くだんの新作は、香港の映画監督スタンリー・トンが指揮をとったファンタジーアクション作品『A Legend』。ジャッキー・チェン演じる考古学者が神秘の力で若返り、自らの犯した過去の過ちから人々を救うという内容らしい。
すでに中国では7月10日に公開されているが、現在のところ日本での公開は未定というから、在りし日のジャッキーかどうかを確認したいという方は、トレーラーを検索いただくなり、上記動画でチェックいただくなり。
AIによる若返りに違和感
先述のとおり、ジャッキーが若返った姿はAIによる「ディエイジング技術」で生成されたものらしい。この視覚効果「VFX(Visual Effects)」を用いた若返り技術、近年では『インディ・ジョーンズ』最新作などにも使われる、注目の特殊効果だが……今回、ジャッキーの若返りに対し、中国国内からは困惑の声があがっているようだ。
「表情がまったく感じられずロボットのよう」だとか、「若返った姿の違和感からストーリーがまったく頭に入って来ない」といった観客の戸惑いの声をシンガポール紙「The Straits Times」が報じている。
どうやら、当のジャッキーもAIによる若返りには懐疑的だったようで。テストクリップを何度もスタンリー監督から見せられ、最後は「中国映画の革新性」を求める監督の熱意に押し切られたようだ。じつはジャッキー、2020年の主演作『ナイト・オブ・シャドー 魔法拳』でもVFX技術を施され20代の頃の表情にトランスフォームした経緯がある。
映画製作の現場でも進むAI化、そして、今後ますますクリエーションの幅を拡張させていくであろうディエイジング技術。俳優たちの“若返り”に観衆である我々も、そろそろ慣れる必要があるのかもしれない。