あの曲も消えた……?「YouTube Music」を襲った突然の音源消失騒動

「いつものようにお気に入りの曲を聴こうと思ったら、再生できない……」 そんな経験、ありませんか?

先日、「YouTube Music」で人気楽曲の音源が突如配信停止になるという騒動が発生。音楽ストリーミングサービスの普及で、いつでもどこでも音楽を楽しめるようになった一方で、この騒動は音楽とのつきき合い方を改めて考え直すきっかけなったと言えるでしょう。

ストリーミング時代のジレンマ
あなたのプレイリストもいつか無音に?

先月末、テック系メディア「MakeUseOf」が報じたところによれば、YouTubeと、AdeleやMaroon 5など数多くの著名アーティストの楽曲の著作権を管理する「SESAC」との契約更新が難航。期限が迫るなか、YouTubeはSESACが権利を持つ楽曲の配信を一時的に停止する措置を取ったのです。配信停止は、多くのユーザーに影響を与えました。もしお気に入りの楽曲の大半が特定の著作権管理団体に属していたとしたら? あなたのプレイリストは、ある日突然、聴きたい曲が聴けない“沈黙のプレイリスト”と化してしまう可能性もあるのです。

今回の騒動は、音楽ストリーミングサービスが抱える構造的な問題を浮き彫りにしました。それは、利便性の裏に潜む複雑な権利関係やプラットフォームと権利者とのパワーバランス、そして私たちの意識の問題です。

「Spotify」など様々なプラットフォームが乱立する現状において、同様の事態はいつ、どこで起こってもおかしくありません。今後も快適に音楽を楽しむためには、私たちユーザー一人ひとりが、ストリーミングサービスの仕組みや課題について理解を深めていく必要があるのではないでしょうか?

例えば、アーティストへの還元をより意識したサービス選びや、サブスクリプション以外の音楽とのつきき合い方(ライブやCD購入など)を検討してみるのも良いかもしれません。音楽との距離感がますます近くなった今だからこそ、その裏側にある現実にも目を向け、持続可能な音楽体験について考えていきたいものです。

👀 GenZ's Eye 👀

音楽系サブスクでは手軽に音楽を楽しめるのが最大の利点ですが、アーティストへの収益の流れが見えづらいのが難点。リスナーとクリエイター、双方が理解を示していく姿勢が必要ですね。

Top image: © iStock/Cameron Prins
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。