カートに「ナビ機能」搭載。買い物革命はじまる!
牛乳、卵、それから……あれ、パスタソースどこだっけ? 広いスーパーの店内、目的の商品を探すのに手間取った経験は誰にでもあるだろう。
そんな、もはや日常の一部ともいえるストレスを解消するべく、アメリカのスタートアップ企業が開発したスマートショッピングカートが、今、注目を集めている。
スマホのように商品を検索
カートが「最適ルート」をご案内!
米テック系メディア「The Verge」によると、食料品宅配サービス大手「Instacart」が提供するスマートカート「Caper Cart」に、画期的な機能が搭載されたという。
顧客が欲しい商品をカート上のタッチスクリーンに入力すると、現在地から商品棚までの最適なルートを案内してくれるんだそう。さらに、特売品情報もリアルタイムで表示、買い忘れ防止にも一役買ってくれるらしい。つまりは買い物を“アシスト’’してくれるというわけ。
また、カートに商品を入れると、 内蔵された複数のカメラ、センサー、ウエイトスケールによって自動的に画面上で値段を集計。決済端末がカートに取り付けられているため、レジカウンターに並ばずとも会計を済ませることができるというのだから驚きだ。
次世代ショッピング体験は
「ゲーミフィケーション」にあり
Caper Cartの魅力は、単なるナビゲーション機能にとどまらない。特定の商品を購入すると、関連商品や割引クーポン情報が表示されるなど、まるでゲーム感覚で買い物を楽しみながら、よりお得に買い物ができる工夫まで凝らされている。
実際にCaper Cartを体験した「The Verge」の記者によると、リアルタイムで更新されるマップの利便性に加え、ゲーム感覚でカートを押しながら店内を探索する楽しさは、あたかも「ポケモンGO」をプレイしているかのようだったと語る。
また、Caper Cartは顧客一人ひとりの行動履歴や購買データを取得できるため、将来的には、AIによるパーソナライズ化されたおすすめ機能の搭載も期待される。もちろん、位置情報や購買履歴といった個人データの取り扱いには慎重になる必要があるが。
個性的な顧客体験が競争の鍵に
「Instacart」は、Caper Cartの導入を積極的に進めており、今後数ヵ月で数千台規模に達する見込みだという。
近年日本でも、キャッシュレス決済やセルフレジの導入など、小売業界のデジタル化が加速している。日本上陸とはいかないかもしれないが、Caper Cartのような顧客体験を大きく変える可能性を秘めたテクノロジーの進化は日進月歩。サービス向上に向け、将来的にどのように浸透していくのか、今後の展開に期待したい。