人と人とのつながりを促す香り。dsm-firmenich、科学的根拠に基づいたフレグランスを発表
栄養、健康、美容分野のイノベーターであるdsm-firmenichが、人とのつながりを育むことを科学的に証明したという、画期的なフレグランス技術『emotiOn™ social connection』を発表した。
この技術は、現実世界での交流にストレスや気後れを感じる人々を、香りの力で後押しすることを目指すものだという。
孤独を感じるZ世代と、香りの可能性
同社が世界20カ国、12,000人の消費者を対象に実施した調査によると、75%が「幸せな人間関係は不可欠だ」と信じている一方で、Z世代の52%が「孤立している」と感じていることがわかった。
多くの若者が、現実世界での交流をストレスの多い、威圧的なものだと感じている。
しかし、同調査では、61%が「香りは孤独感を和らげるのに役立つ」と回答しており、香りが人と人との間の繊細かつ強力な架け橋となりうることが示唆された。
30年以上の神経科学研究が生んだ革新
『emotiOn™ social connection』は、30年以上にわたる神経科学研究と、主要な学術機関との共同開発に根ざしている。
dsm-firmenichは、4万以上の香りと100万人以上の消費者インサイトを含む、業界をリードするデータベースを独自のAIモデルで分析。
他者とつながる時に感じる感情と、香りの手がかりとの関連性を解読したという。
その結果、調香師が感情的な親密さを育む香りを創り出すための、特許出願中のデザインガイドラインが完成した。
日常の体験を高める科学の力
dsm-firmenichの最高科学研究責任者であるSarah Reisinger氏は、「香りの感情的な言語を解読することで、人々がより社会的に自信を持ち、つながりを感じられるような香りのソリューションを創造しています」と語る。
この技術は、高級フレグランスから日用品まで幅広く応用可能で、香りを社会的な心地よさや純粋な親密さを生み出すきっかけへと変えるという。
共有された笑いや、静かな一体感の瞬間など、香りが人々をより親密にする目に見えない糸となり、日常の体験を再定義していくのかもしれない。






