ロジカルシンキングを身につける「4つの方法」

「論理的に考える」というのは根拠を持って説明できるということ。

それは結局、「他者が理解できるように考える」ということだと言える。ひとりよがりではなく、他人が理解できるように考え、伝えることが、論理的に考えることの意義であるし、目的である。

では論理的に考えるためには、どのような訓練をすればいいか。拙著『考える訓練』から、ロジカルシンキングを身につける訓練法を紹介する。

151015-01thinking-training3

01 .
結論が明確か、不明確かを
明らかにする

ロジカルシンキングにおいてまず最初にやるべきは、何が問題かをはっきりさせること。そして、その次に重要なのは「結論」だ。この結論が最初からわかっている場合もあれば、わかっていない場合もある。

たとえば、コンサルタントは最初から結論が見えている。プレゼンの場合も、「この企画を採用してください」とか「この商品に決めてもらいたい」というように、結論が明確だ。一方、人生における課題、たとえば「転職したほうがいいかどうか」は結論がわからない。

だから、論理的に考えようとするとき、「結論が明確なのか、不明確なのか」をはっきりさせなければいけない。

結論が明確な場合は、相手に理解してもらうことが目的なので、「根拠づけ」が何より重要になる。結論がわからない場合は、基本はその課題に対して現状を分析し、原因を見つけ出しながら、さまざまな可能性を探って考えてみる。

02.
理由づけを考える習慣をつける

221601976

現状分析をし、目的まで到達する過程が自分で納得できなければ、結論とはならない。他人に説明するときも、その過程に相手が納得し、使った物差しを理解してくれないと、説得はできないだろう。

重要なのは、何が問題なのかという課題や目的と、どういう結論を導き出したいのか、その根拠づけである。根拠づけは理由づけと言ってもいい。

自分で考えるときは、自分で納得できる根拠、相手に説明するときは、相手も納得できる根拠にもとづいて説明できるかどうかが「論理的に考える」ということだ。「論理的ではない」というのは、根拠づけをすっ飛ばして結論だけ言うから、なぜそうなったのか理由(根拠)がわからない状態を意味している。これではただのひとりよがりな理屈になってしまう。

「論理的に考える」ために一番鍛えなければならないのは、まさしく相手と共有できる根拠づけ、理由づけを考える習慣だろう。

03.
「根拠はなにか?」を
自問自答し続ける

法律家の世界では「結論」と「根拠」がもっとも重要になる。なぜなら、裁判では、有罪か無罪か、原告の勝ちか負けかのどちらかに結論を決めなければならないからだ。さらにその結論を納得してもらうためには、根拠づけの部分が重要になる。結論と根拠を示すことが、法律には不可欠の要素である。近代法は「証拠」に基づいて判断する。このプロセスは、誰もが納得できる形で一定の結論を導こうというプロセスそのものである。

たとえば、ナイフを握らなければ指紋はつかない。しかし、彼は握っていないのに、他の誰かが彼の指紋をそこにつけた可能性もあるかもしれない。こんなふうに別の根拠や因果の法則を持ち出して、もっともな結論に反対する結論で説得する。裁判の過程は論理的な説得の過程そのものなのである。

私は日常生活でも「その根拠って?」「結論は何?」と自問自答しているので、この思考がしみついている。こうすることで、考えるスピードや決断が速くなり、自身をもって行動できるようになった。

04.
論理的に伝えることは
相手に対する
優しさの表れだと知る

_000075084235_Large

「論理的に考える」ことにおいては、根拠づけが重要。それは、「相手と自分は異なる存在だ」という大前提があるから。自分と他人は違うから、伝わらなくて当たり前。むしろ説明しないと伝わらない。

結局、「論理的に考える」とは、他者を尊重すること。相手の立場を尊重したり、相手の立場に立ったりするから、相手にもわかるように論理的に考えて説明しようと思うのである。

論理的に自分の考えを伝えることは、決して相手を言い負かしたり自分の立場を押し付けたりすることではないということを覚えておかなければならない。

自分と相手はそもそも違う。だから、共通の物差しを探し、歩み寄る。論理的に考えることは、相手に対する優しさの表れでもある。

考える訓練
コンテンツ提供元:サンマーク出版

伊藤真/Makoto Ito

伊藤塾塾長。東京大学在学中に司法試験合格。その後、受験指導を始めたところ、たちまち人気講師となり、「伊藤真の司法試験塾(現、伊藤塾)」を開設する。「伊藤メソッド」と呼ばれる革新的な勉強法を導入し、司法試験短期合格者の輩出数全国トップクラスの実績を不動のものとする。「合格後を考える」という独自の指導理念が評判を呼び、「カリスマ塾長」としてその名を知られている。

「どうせならば、悩みがなくて、ノーストレスで生きていきたい」と、誰もが思うはず。でも人生は山あり谷あり。不条理なことで悩まされることもあります。高田晋一さ...
自分にできないことや欠けている部分に目がいくのは人間の性です。だけど、そんなことをしても落ち込むだけ。だったら1日の終わりに「プラスの出来事」を振り返る習...
人との円滑なコミュニケーションが取れるということは、私生活だけでなくビジネスの面でもとても重要です。では実際にどうすればコミュニケーション能力を鍛えること...
ひと昔前までは、「男性も育児を!」などと言われていたけれど、今では日常の一部として目にするようになりました。それは、他国でもおんなじこと。今日は父の日。ア...
この街の美しい大聖堂にフォーカスしているのですが、たとえばかの有名なノートルダム大聖堂だって印象が異なります。
マイナス思考は、人生をつまらなくします。ネガティブなことに振り回されずに生きていけたら、人生は今より楽しくなるに違いありません。でも、どうすれば自信が持て...
「準備⇒本番⇒フォロー」の3ステップに沿って学んでいくことで身につく、プレゼンや商談、面接で役立つコミュニケーション術「アクティブ リスニング」。今回は3...
デリケートな部分を守るため、隠すため、カタチを整えるため。私がもう一つあげるとしたら、「気持ちを引き締める」ため。服を上から着てしまったら意味ないじゃんっ...
突然ですが、あなたは今の生活に満足していますか?ちょっと考えてしまった人は習慣を見直してみるといいかもしれません。ここでは、ライフスタイルを中心とした情報...
「準備⇒本番⇒フォロー」の3ステップに沿って学んでいくことで身につく、プレゼンや商談、面接で役立つコミュニケーション術「アクティブ リスニング」。ここでは...
そもそも、普段使いのバックパックに「どれだけ防水性を求めているか」という話はあります。が、それはさておきです。
結婚したら恋愛は終わり?いつまでも関係が冷めずに恋人同士のような夫婦になる秘訣を「Power of Positivity」が紹介しています。大切なことはた...
知識や教養を身につけるためにも、会話の引き出しを増やすためにも、読書ってとても大事ですよね。でも、習慣がないとなかなかできないのが読書というもの。そこで、...
就職や進学などで独り立ちする20代。その時に必要なライフスキルを紹介します。料理のレパートリーを一つでも持つ、お金の管理をちゃんとする、クレジットカードを...
ポイントは、「イライラしたとき」の対処法。
学校で教えられたことが、社会に出てからも役に立ってますか?Yesの人もNoの人も、大人になってからでも日々学び続けていくことが大切だ、ということに異論はな...
話し上手な人が、必ずといっていいほど実践していることや、特徴についてまとめました。とにかく話上手になりたいというあなたに向けて、最低限おさえておきたい項目...
特別な感情が心に生まれるキスのエピソードを、みなさまにお届けしていきます。
「準備⇒本番⇒フォロー」の3ステップに沿って学んでいくことで身につく、プレゼンや商談、面接で役立つコミュニケーション術「アクティブ リスニング」。今回もコ...
J.T. O’Donnell氏がまとめているのは、女性社員がイライラしてしまう男性の特徴。とはいえコレ、きっと男性社員から見ても同意見なはずです。記事の最...
上司からの侮辱、同僚からのプレッシャー。これらが過度になると「有害な職場環境」が生まれます。ライターMarcel Shwantesの記事を読むと、どれだけ...
「英語を使う」趣味を作ると、好きなことをやりながら英語を学べます。そうすれば、英語を嫌いにならずに続けられるし、そこで学んだことを外国人とのコミュニケーシ...
 初対面の人にいい印象を与えたり、新たな職場で上手く立ち回ったり、はたまた恋愛や私生活が上手くいくかどうかは、すべて「会話力」にかかっていると言っても過言...
「準備⇒本番⇒フォロー」の3ステップに沿って学んでいくことで身につく、プレゼンや商談、面接で役立つコミュニケーション術「アクティブ リスニング」。今回から...