働く男性の「更年期障害」を可視化し適切な医療へ。プラットフォーム『Gentsome(ジェントソーム)』提供開始
働く世代の男性が抱える原因の見えにくい不調が、個人の問題を超えて社会的な課題として捉え直されつつある。
MenLab株式会社は2026年、日本初とする男性更年期特化のスタートアップとして、コンディションの可視化から受診につながる導線までを非医療領域で支えるプラットフォーム『Gentsome』の提供を開始した。
企業の健康経営と労働生産性の双方に関わる基盤課題として位置付けた取り組みだという。
男性更年期に向き合う可視化と受診支援の仕組み
『Gentsome』は、男性更年期に関する理解促進、検査受診のサポート、必要に応じた医療機関への導線設計、企業向け支援を一体化したプラットフォームとされる。
医療行為は行わず、情報提供や手続支援、受検前後の案内など非医療領域に特化した支援を担う構成。
検査受診支援サービスGentsome Checkでは、検査機関で行われる検査に関する情報提供や申し込み支援を通じ、利用者が次の行動を選択しやすい環境を整える役割を担うと説明されている。
2026年1月時点では都内複数拠点で受検が可能で、今後エリア拡大が予定されているとのこと。
見えにくい不調が社会課題として浮上
男性更年期は睡眠障害、疲労感、意欲や集中力の低下など働く上で重要な要素に影響する可能性がある一方、自覚しにくく相談や受診に至りにくい特徴があるとされる。
太陽生命少子高齢社会研究所の調査では働く男性の約6割に男性更年期障害の可能性が示唆されるが、受診に至った割合は14.0%にとどまったという。
また経済産業省は、休職や生産性低下による経済損失が約1兆2千億円規模に及ぶとの試算に言及している。2025年には政府方針に男性更年期の文言が初めて記載され、社会的認知の広がりがうかがえる状況。
医療機関や研究機関と連携した支援体制
検査結果に応じ専門診療が必要と判断された場合、順天堂大学医学部附属順天堂医院や帝京大学医学部などと連携し受診につなぐ導線を整備しているという。
MenLabは日本メンズヘルス医学会にも加盟し、研究動向や医学的知見を踏まえた情報設計を進めている。企業向けにはセミナーやプレゼンティーズム対策、AMSスコアを活用した状態把握支援などを提供し、健康経営と組織パフォーマンスの向上に結び付ける構想が示されている。
個人と企業と医療をつなぐ新たな基盤づくり
代表取締役の松浦良彦氏は自身の体調不良の経験を契機に、男性更年期の課題は個人の健康だけでなく社会構造にも関係すると認識したという。
今後は提携医療機関の拡大や企業導入、研究機関との共同研究などを通じ、働く男性のコンディションを社会全体で支える仕組みの構築を進める方針とされる。
未開拓領域とされてきた男性更年期に対し、医療と企業と個人を結ぶ新たなインフラ形成を目指す取り組みとして位置付けられているようだ。






