日本人の7割が経験する医療迷子の解決へ。Ubieが医療AIパートナー「ユビー」を提供開始
ヘルステックスタートアップのUbieが、AIとの会話を通じて医療支援を行う医療AIパートナー『ユビー』の提供を2025年9月16日に開始した。
同社が実施した調査では、体調不良時に困りごとを抱える「医療迷子」が日本人の72%に上ることも明らかになっており、この新たなサービスがその解決の一助となるか注目される。
医療特化型AIが行動までを伴走
今回ローンチされた医療AIパートナー『ユビー』は、これまで月間1,300万人が利用してきた症状検索エンジン「ユビー」の技術基盤と知見を基に開発された。
従来のサービスが「症状から病名と受診先を調べる」という一回完結型の情報提供だったのに対し、新しい『ユビー』は継続的な対話を通じて個人の状況を記憶し、医療の各段階で適切な行動が取れるよう伴走する点が大きな特徴だという。
β版のテストでは、受診を迷っていた人の66.3%が受診を決意するなど、情報提供だけでなく具体的な行動変容につながる可能性も示唆されている。

医療現場での実績に根差した信頼性
このAIは、50名以上の医師監修のもとで開発され、参照する情報も公的機関や専門サイトに厳格に限定。
専門家チームが継続的に監視・改善を行うことで、医療特化型ならではの高い信頼性を担保しているとのこと。
また、ユーザーとの対話を通じて健康状態や関心事を記憶し、マイナポータルと連携することで、過去の処方薬や受診歴に関する問い合わせにも対応するという。
単なる症状検索にとどまらず、受診すべき診療科の選択から、医師との対話で伝えるべきポイント、受診後の疑問解消まで、医療行動の全プロセスをサポートする、パーソナルな医療案内を目指している。
2030年までに医療迷子を半減へ
Ubieは、このサービスの普及と機能向上に加え、本日同時に発足した「医療迷子レスキュープロジェクト」を通じて、ステークホルダーとの連携を推進。
2030年までに医療迷子経験率を現在の72%から36%へと半減させることを目標に掲げた。
共同代表取締役で医師の阿部吉倫氏は、「2030年に医療迷子を半減させ、現代医療が抱える課題解決の一手として貢献してまいります」とコメントしている。






