医師 vs 人工知能。「寿命予測」でAIが20%も上回った!?

近年、目覚ましい発展を遂げるAI(人工知能)ですが、イギリスの医療研究機関MRC(Medical Research Council)の発表によれば、心不全の予測に一定の成果を得られるなど、人間の寿命予測の精度も日に日に高まっているとのこと。

自分の寿命の詳細を知りたいか知りたくないかはさておき、もう少し詳しく見ていきましょう。

「肺高血圧症」の
5年生存率を予測

「肺高血圧症」という病名を聞いたことがあるでしょうか。簡単に説明すると心臓から伸びる肺に向かう血管の血圧が高まってしまう病気。「肺」という名前こそ入っていますが、心臓の血管の異常からくるもので、最終的には心不全に至り得ます。

とても治療が難しく、予後がよくない病気としても知られていて、イギリスでは7,000人の患者がいて、発症後5年以内に1/3が死亡するほど。

心臓を3Dでシミュレーション
人間の医師を超える精度

Image by MRC London Institute of Medical Sciences 

MRCは、この症状を抱えた患者250人以上のMRI画像と血液検査の結果をソフトウェアに入力し、各患者の心臓を仮想3D化、鼓動のたびに30,000箇所以上の状態をシミュレートしたそうです。

このデータに患者の8年間に及ぶ健康記録を加え、心不全を起こすタイミングをAIが導き出すのです。

医師が1年後の生存率を60%ほどの精度で予測できるのに対し、AIによる予測精度はなんと80%だったそう。この結果だけを見ると、AIのほうが約20%も高い精度で患者の死を予測できたことになります。

もしも
寿命が分かるとしたら…

こうしたシミュレーションが、さらに身体の幅広い範囲で、かつ複雑なモデルでできるようになれば、「寿命」そのものが予測可能な未来もそう遠くはないでしょう。

今回紹介した研究は、肺高血圧症という予後の良くない病気において、リスクの高い患者の特定と治療方針を速やかに定めるためのものですが、同じように寿命が明らかになることで、人生の方針も変わってくる、ということも今後はありえるかもしれません。

もし、AIの技術が発達して、より詳細な寿命が分かるようになるとしたら、あなたは知りたいですか?それとも、知りたくないですか?

そんなことも真剣に考えなくてはいけない時代が、すぐそこまで来ているのでしょう。

Licensed material used with permission by MRC London Institute of Medical Sciences
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