眠った残高が利回りを生む? 日本で動き出した「見えないDeFi」の正体
ウォレットアプリやポイントアプリに、使い切れず残ったお金が入ったままになっていませんか。
もし、その残高に銀行預金のように利回りがついて、気づけば少しずつ増えていたら──。
そんな未来を実現するかもしれないサービス「LaaS(Lending as a Service)」を、キリフダ株式会社が発表しました。
これまで日本では難しかったのはなぜ?
この仕組みのもとになっているのは、DeFi(ディーファイ、分散型金融)と呼ばれる分散型金融です。
簡単に言えば、銀行などを介さず、インターネット上で資産を貸し借りしたり運用したりできる仕組みです。海外ではすでに多くの人や企業が利用しています。
ところが日本では、この仕組みを企業がサービスとして提供しようとすると、さまざまな金融規制が関わってきます。
「暗号資産の取引にあたるのではないか」「資産を預かる事業になるのではないか」など、複数の法律を確認する必要があり、多くの企業にとって導入のハードルが高い状態でした。
「規制を翻訳する」サービス

今回発表されたLaaSが面白いのは、この複雑な規制を企業が利用しやすい形に整理していることです。
キリフダは、海外のDeFiサービスの仕組みやリスクを分析し、日本の法律で問題になりそうなポイントを整理。そのうえで、利用できる範囲をシステム側で制御する仕組みを用意しました。
企業はAPIやSDK(自社アプリに機能を追加するための開発ツール)を使って、この仕組みを自社サービスへ組み込めます。
つまり利用者は、「DeFi」という言葉を意識しなくても、いつものアプリの中で資産を運用できる可能性があるのです。
規制は「壁」ではなく「橋」になるか
もちろん、このサービスを導入すれば、すべての法的な問題が自動的に解決するわけではありません。最終的な確認は、それぞれの企業が行う必要があります。
それでも今回の発表は、日本では「規制があるからできない」と考えられてきたDeFiが、「規制に対応しながら使う」という段階に入りつつあることを示しています。
銀行預金の金利がほとんどつかない日本で、ウォレットアプリやポイントアプリを開いたら、眠っていた残高に少しずつ利回りがついている。
そんな体験は、思っているより早く当たり前になるのかもしれません。






