スウェーデンでは常識?「1日6時間労働」が仕事の生産性を15%も上げる
仕事中に気が入らずダラダラしたり、昼寝をしたり、SNSをチェックしたり。それって、どうやら労働時間に問題があるのかも。つまり、長すぎて体力も精神ももたない。
現にスウェーデンから始まった、「一日の労働時間を6時間」にする新しい働き方が効果を生み、欧米ではすでに導入を始めた企業があると、「Mic」の記事は伝えています。
従業員の生産性もやる気もUPする、これからのワークスタイルになり得るかも?
一日6時間労働の方が
生産効率が高かった!
現在、スカンジナビア半島の国々で、かなりの数の企業や自治体が一日6時間勤務のシステムを試験的に導入しています。
ソフトウェア開発企業の「Filmdundus」も、新労働時間を採用中の企業。CEOのLinus Feldt氏は、毎日8時間従業員たちに労働させても「思うほど生産性が上がらず効率が悪いだけ」と、今回の短縮時間導入に踏み切った理由を「Fast Counpany」の取材に対し述べています。プライベートの時間までを管理するのは、無理という判断からのようです。昨年、会社が6時間制を導入して以降、従業員たちの生産性に減少は見られなかったようです。。会社がとった策としては、それまで時間を気にせず設けられていた「社内ミーティングの数と時間」を段階的に減らしたことと、社員たちに仕事中の「SNSチェックを規制」させたことくらい。
25年以上前から
試験導入&調査して
導き出した最適な時間帯
一日6時間勤務を週に5日で30時間。スウェーデンのこの取り組みは、少人数規模のスタートアップ企業や、老人ホームなどで働く人々の常識を変えようとしています。昨年から続く、民間レベルでの取り組みに、スウェーデン政府も労働者の6時間勤務推移の実態と、試験調査に乗り出すことを決めたようです。「The Guardian」が伝える記事によると、実際にはスウェーデンは、1989年当時より一日6時間勤務の稼働を試験導入して、女性社員の家事と家庭の両立や、賃金形態、生産性の推移を調査してきたようです。
従業員たちの意識改革
明るく、自分から動く
労働時間の短縮に喜んでいるのは、スウェーデンだけではありません。ニュージャージー州シコーカス市に本拠地を置く老舗、レザーカンパニー「Royce Leather」も、この労働制度を数年前から導入し、一日に9〜10時間労働を強いられていた従業員たちを6時間へと変更。彼らの満足度が飛躍的に上がったことを指摘しています。
「従業員たちはより、楽観的に明るく、だけど前向きに仕事へと取り組むようになったことは明白です。これにより、従業員たちが『会社のために働きたい』という、モチベーションの向上につながったと考えています」
2012年に導入以来、ここ3年で会社全体の生産性は最大15%向上し「上昇トレンドにある」と、Royce Leatherのマーケティング・ディレクターWilliam Bauer氏は、6時間制導入のメリットを語っています。
今日、アメリカの平均的な労働時間は、伸びる一方。このスウェーデン型の労働時間に見習うべき点は多いようです。
Licensed material used with permission by Mic