時代とともに変化する「遠距離恋愛」公衆電話の懐かしさは、経験した人にしかわからない

テクノロジーの発達は人々の生活を便利にし、またコミュ二ケーションの方法も変えてきました。その影響は恋愛にも及んで、昔と比べると恋人同士の連絡回数も連絡手段も格段に選択肢が増えています。

ここでは連絡手段が肝要な遠距離恋愛がどのように変わってきたのか時系列で見ていきましょう。

10円玉を握りしめて公衆電話へ。
手紙、電話が一般的だった1980年代

距離

昔は連絡を取り合うには時間がかかるものでした。手紙などはその最たるものです。やがて、電報、電話をする、ポケットベルで呼び出す、短文を送りあうと進化をしていきます。電話といっても携帯電話やスマホはありません。

学生寮や社員寮に住んでいて、週末彼・彼女と話をするために「10円玉」や「テレホンカード」を何枚も握りしめて、公衆電話から恋人に電話をかける。1980年代の終わり頃には、こんな風景が見られたようです。
電話を受ける側にも、胸をドキドキさせるタイミングが。たとえば、彼からの電話は夜22時、なんて約束事をしておかないと、家族に先に出られて気まずい思いをしたり。いろいろと工夫が必要だったはず。

こういった具合に、ひと昔前の遠距離恋愛は連絡に手間がかかる、時間がかかるもので、声を聞きたい時にすぐ連絡が取り合えるという訳にはいかなかったようです。想いを確かめあえない、毎日の気持ちを共有できない、相手が過ごしている日常が分からない、これらは、心の距離も広げかねません。これでは、遠距離恋愛を続けることは難しいかもしれませんね。

会話から携帯メールの時代へ
コミュニケーション変化の1990年代

メールは「相手が仕事中もしくは時間があるかどうか分からないけれど、どうしても伝えたいことがある」というとき、大変便利なものです。しかも、書いたらすぐに相手に送信できるので、手紙のように「手紙の内容が相手に届いたらすでに意味がなくなっていた」事なども起こらなくなりました。

1990年代後半になると、安価な携帯電話の登場と同時に、カップル間でのメールが当たり前になってきました。当時は電話料金が高く、10分ほど話すと4桁のお金がかかるなんてことも。その点1通3円~10円で送ることができるメールは、とても重宝されていたようです。
最初は100字程度しか送ることができなかったものが、やがて字数制限がなくなり、写真も添付できるようになりました。そして、携帯電話で通話し放題プランが主流になってきます。そうなるとメインになるのはやはり「通話」でしょう。相手の声を聞けるのは、遠距離恋愛の人にとって、最高の幸せでしょう。さらに、相手が連絡をとることができる状態なのか、つまりオンライン、オフラインかが分かる時代がやってきます。

Skype、Facebookなど、相手がオンラインになった瞬間が分かると「あ!オンラインになった!」、というタイミングで連絡を取り合え、今度は相手が今なにをしているのかなど、互いの行動を把握しやすくなってきました。相手を身近に感じられるのはとてもうれしいことですよね。

会話×メール△スタンプ◎
SNSが自分の日報代わりの現代距離

遠距離恋愛で一番つらいのは、彼(彼女)の行動や楽しみが一緒に共感できないことではないでしょうか。その点、LINEやFacebookをはじめとしたSNSは、自分の活動や日常生活のことなどを文章で投稿し、その画像や動画などをアップでき、行動を共有することができるので、遠距離恋愛に役立っていることは疑いようがありません。

また、SNSには、恋人に連絡するほどではない日常の些細な事もついアップしてしまいます。そのため、どのような友達と一緒に居るのか分かりやすく、浮気防止の監視ツールとしても役に立っていたりして。そして、コメント欄で恋人同士だけでなく、友人も巻き込んでコミュニケーションが取れるので、友人公認で、多くの人に見まもられながら遠距離恋愛をすることができます。

こうしたことが影響しているのか、SNSユーザーの男女は結婚まで関係が持続しやすい傾向にあるんだとか。SNSは、今や遠距離恋愛には欠かせないツールになっているといえるでしょう。

テクノロジーの進歩によって、恋愛も形を変えてきたようです。今では遠距離恋愛でも、見事結婚まで行くカップルも多くなっているようなので、技術の発展は恋愛にも大切なものだったんですね。

TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。