10年後に無くなるあなたの仕事。それでも生きていくのに必要な「6つのマインド」

安藤 美冬

フリーランサー/コラムニスト

1980年生まれ、東京育ち。雑誌『DRESS』の「女のための女の内閣」働き方担当相、越後妻有アートトリエンナーレオフィシャルサポーターなどを務めるなど、幅広く活動中。これまで世界54ヶ国を旅した経験を生かし、海外取材、内閣府「世界青年の船」ファシリテーター、ピースボート水先案内人なども行う。『情熱大陸』などメディア出演多数。著書に『冒険に出よう』、『20代のうちにやりたいこと手帳』、新刊に『会社を辞めても辞めなくてもどこでも稼げる仕事術』などがある。
公式サイト:http://andomifuyu.com/

10年後、あなたの仕事はまだ存在しているでしょうか。もしくはロボットが替わりにやってくれている可能性は?現代は、仕事というもの自体が新陳代謝を迎えているのかもしれません。ひとつの会社に務める働き方も、もはや当たり前ではなくなっていくでしょう。
そんな、これからの時代を生きていくために、私が実践していることを6つにまとめてみました。

01.
自分の望むライフスタイル
から、働き方を考える

どうしても「What(何をしたいか)」から考えてしまいがちなキャリアですが、会社を選ぶのに「どんな会社で働くのか」ばかり考えていると、いざその会社が潰れたり仕事がなくなったときに後悔してしまうことになり兼ねません。そうならないためには、「一度きりの自分の人生をどう生きたいのか」という軸をしっかり定める必要があります。

といっても難しいことではありません。「平日は都心で仕事、休日は田舎暮らしをしたい」「子育てしながら働きたい」「週末は起業するための勉強に充てたい」などなど…自分が望むライフスタイルを思い浮かべてみましょう。あなたが大事すべきは、「What」ではなく「How(どう生きたいのか)」です。

02.
100万人中の1位になれる
強みを見つけ出す

どれだけ自信のあるスキルでも、日本一になるのは簡単なことではありません。ましてや100万人中の1位だなんて、オリンピックで優勝するくらい難易度の高いことだと思ってしまいますよね。

でもそれだって、考え方一つ。あなたが友だちや職場で頼られたり認められているスキルは、100人中の1位といえるかもしれませんよね?それを3つ掛けあわせた人になれば、100×100×100=100万中の1位になれる、という考え方です。もちろんそこから腕を磨いていかなければなりませんが、ナンバーワンにはなれなくても、組み合わせ次第でオンリーワンの価値を提供できる、それがこれからの時代に必要とされる大事なことだと思っています。

03.
自宅でも会社でもない場所で
新しいキャリアを見つける

SNSでゆるくつながっている人たちの影響で、新しい仕事を見つけたり、これまで知る機会のなかった情報を手に入れたことってないでしょうか?人生を変えるのは、家族や親友といった強いつながり(ストロングタイ)ではなく、初めて会った人やよく知らない人との弱いつながり(ウィークタイ)であると言われているんです。

例えば私は運動嫌いなので、友人は誰もスポーツに誘ってくれません。そんな私がキックボクシングを習うためにスポーツジムに通い始めたのは、まだ数回しか会ったことのない知人に誘われたことがきっかけだったんです。自分について先入観の少ない人からは、思いもよらぬ刺激を受けるものです。なので、自宅や会社と違うコミュニティへ足を運ぶことをオススメします。

04.
人間関係における
「3つの力」を理解する

人間関係には「上、下、水平」の方向に働く3つの力が存在します。メンター(師匠)から教わったこの力を使いこなすことで、よりよいキャリア形成が可能になると学びました。具体的にはこの3つです。

1.上から引き上げられる力
2.下から支えてもらう力
3.水平に広がる力

会社でいうところの上司、部下、同僚がそれぞれにあたります。ポイントはバランスを保つこと。上司に媚を売っていれば周囲の不満を生むことになりますし、部下を蔑ろにしていては足を引っ張られるだけ。かといって同僚とばかり付き合っていても現状維持が続くだけです。関わる人全員を大切にする心持ちが重要なんですね。

05.
変化の早い時代に必要なのは
3年サイクルの中期目標

10年、20年後に何をしているか。この変化の早い時代に長期計画は意味をなさないと考えています。かといって無計画でいいというわけでもなく、私がベストだと思っているのは3年の中期計画。さらにこれを3つのサイクルに分け、それぞれのサイクルで自分がどうなっていたいかを明文化しておきましょう。もちろん予定通りにはいかないものですが、サイクルごとに具体的なやるべきことが決まっているため、悩んだり迷ったりすることがあったとしても、目的地を見失うことだけはありません。

ちなみに私の1サイクル目は「独自のポジションをつくること」。2サイクル目は「海外を舞台に仕事をすること」です。現在2サイクル目を順調に進めているところですね。3サイクル目の「安定的に収入を得られるしくみをつくること」に向けて、現サイクルも着地させたいと思います。

06.
ハプニングを計画する

先ほど述べたように、目標を見失わないためにも計画は必要です。しかしある程度は計画するにしても、途中で寄り道してみたり、思いつきのアイデアを採用してみたりと、ハプニングを計画することがキャリア形成につながるんですね。

じつはこれ、「プランド・ハプンスタンス」と呼ばれるキャリア理論のひとつ。アメリカの起業家など成功者とされている人たちが、現在に至るまでの過程を語ったインタビューで「偶然」「たまたま」といった表現が多用していたことに気づいたスタンフォード大学の博士によって提唱されたそう。簡単に言うと、偶然に身を任せてみる、ということです。もちろんいいことばかりではありませんが、思いがけないことからキャリアにつながるものなんです。

TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。