結婚を直前に控えたカップル。特殊メイクをして、お互いの「90歳の姿」を見たら・・・
ひと月後に結婚を控えたカップルが、特殊メイク技術によって、老後の自分たちの姿に変身。徐々に老いていくパートナーを目にしたとき、ふたりの心にある変化が訪れます。彼らの頬をつたう涙の意味とは?
まもなく結婚。でも、その前に
特殊メイクで老後を観察
結婚式までもう、あと何日というTavisさんとKristieさん。すでにお互いのことは熟知していて、結婚生活に向けて「心配ごとは何もない」と自信たっぷり。
そんな20代後半の彼らにメイクアップアーティストが特殊メイクを施し、50代、70代、最後は90代のおじいちゃん、おばあちゃんの見た目へと変身させていきました。
老いていく恋人の姿を見ても、ちゃんと好きって言えますか?そんな企画だったそうですが、いつしか「結婚とは?」「家族とは?」を改めて考えさせられる、ステキな内容になっているんです。
まずは、20年後。「このままいてくれるかい?」
特殊メイクを施されているとき、お互いの様子は伺えません。ディレクターに指示され目をつむったまま、いま初めてふたりが向き合いました。
さあ、目を開けてみて…。
Tavis:とってもよく似合っている。本当にキレイだよ。20年後このままでいてくれたらいいな。
「ウウワッ〜!?」鏡に映った20年後の自分に、思わずのけぞるKristieさん。笑いがとまりません。
Kristie:きっと、こんな感じのお母さんになっているんだろうな。ティーンエイジャーの子どもたちをかかえ、思春期のトラブルや学校のPTAに参加したり…考えると楽しいけど大変そう。
50歳になりきったふたりは、そう遠くない未来のイメージをこう語りました。
70歳になったふたり
歩んできた50年の月日を想う
歩んできた50年の月日を想う
今度も同じように目隠しをした状態から。ゆっくり両手をおろしていきました。
Tavis:彼女がこんな70歳だったら、もう言うことないよ。ちょっと紫外線には負けちゃったみたいだけどね。
鏡に映る老いた自分のを見ながら、「よく熟成している」と喩えたTavisさん。
鏡を手に開口一番、彼女は「私のおばあちゃんにそっくり」。70歳になった恋人の髪の毛の多さを冗談交じりに褒めるKristieさん。
Tavis:きっとこの年齢になる頃までには、たくさんの思い出があるんだろうな。子どもが巣立ち、ふたりだけの生活がやってきて、ときどき孫たちが遊びに来て。そうした思い出を絶対に忘れたくないんだ。自分たちふたりの間でどんなことが日々起きていくのか、どんなときでも寄り添いながらそれを見ていきたい。
Kristie:そうね、お互いにもっと面倒見ないといけなくなるし。孫たちがいて、きっとたくさんの思い出があって…。
Tavis:そうだよ。それを忘れちゃいけないんだ。めちゃくちゃいっぱいあるんだろうな(笑)。
Kristie:本当に人生がどうなるかなんて想像もできない。だけど、こうして70歳になった自分と向き合ったとき…自分たちがどんな50年を歩んだかを想像すると、なんだかすごく心が揺れた感じがしたんです。そしたら涙が溢れてきて…。
そして…90歳
別れの言葉は「感謝」だった
Kristie:まさか、こんな自分を見られるなんて…信じられない。
ひと呼吸おいてから、Tavisさんが口を開きました。
Tavis:とってもキレイだよ。75歳くらいにしか見えない
Kristie:ほんと?あなたも。でも…(笑)
ここで、ディレクターからこんな質問。
「この年齢でも、性生活は活発になれそう?」
「No〜!もう、体力がもたないわ」と即答するKristieさんに、「僕はきっとトライするね」と、笑いを誘うTavisさん。
もしも、ふたり元気に90歳まで生きていたなら…
最後の質問がふたりに投げかけられました。
「どちらかが先立つとき、お互いにかける言葉は?」
Kristie:どれだけ彼を愛していたかを伝えたい。どれだけあなたが私にとって、大切な存在だったか知ってる?
Tavis:キミとの出会いが僕を変えてくれたんだ。Kristieがそばにいてくれなければ、人生で実現したいことは何もできずに終わっていただろう。ありがとう。
幸せな「結婚生活」を疑似体験
Kristie:年老いた彼を見て、なんだか不思議と心地よさを感じているの。来月の結婚に向けて、これまでにいろんな準備をしてきたけど、これまでよりももっと「自分はこの幸せを望んでいる」って確信できたわ。
年老いていく互いの姿を目にすることで、これから積み重ねていく月日に、改めて「結婚」という言葉以上の意味を噛みしめることができたのかもしれませんね。
まるで、本当に長年連れ添った夫婦のように深い愛に包まれたふたりの表情。深くシワが刻まれたふたりの頬をつたう涙が、なんだかとってもステキに映る動画です。全編は以下でどうぞ。