「神は細部に宿る」。ひとつ上のステージを目指すときに読みたい10の言葉
人生の中でも大半を占めると言っても過言ではない「仕事」。一生懸命働いてもなかなか報われないと、嫌気がさしたり不公平だと感じるかもしれません。
そんな迷える人たちに読んでほしい数々の名言が収録された、遠藤段さんの著書『世界の名言100』を紹介したいと思います。
01.
失敗して、前に進めない人には2種類ある。考えたけれど実践しなかった人と、実践したけど考えなかった人だ。
ローレンス・J・ピーター/アメリカの教育者・著述者
「失敗するのは嫌だ」と、ハナから思い込んでいる臆病な人間が多い。そこには2種類の人間がいる。
一つは、考えたけれど行動に移さず、他人が成功すると「あれは自分もわかっていて、やろうと思っていたんだ」という言葉を繰り返す人。動くチャンスを逃す失敗常習者だ。もう一つは、実践したけどその原因や理由を考えない人。この場合は、失敗をしてもそこに意味がなく、成功へと繋がらない。
02.
もし、私が人より遠くを見ているとしたら、それは、先人の肩の上に立っているからだ。
アイザック・ニュートン/イギリスの自然哲学者
一流になるコツは、できる人、偉大なる先人たちのマネをして、自分にふさわしいものを見つけることである。
このときに注意するべきは、どの分野の一流人のマネをするにおいても、マナーと尊敬を忘れてはいけないということだ。すべて自分のオリジナルなどと言おうものなら、そこでその人も、その組織も、おしまいだと自覚しておかなければならない。
03.
すべての世の中のことは、進歩しない時は、必ず退歩する。
エドワード・ギボン/イギリスの歴史家
ギボンは、ローマ帝国の衰亡を研究してわかった。人は進化し続けない限り、停滞するのではなく、衰退するのだと。
これは文明や国家だけではなく、個人にもまったく同じことが言える。だからこそ、成功をし続けることは難しいのだ。
04.
私は、この世を、めいめいが何か一役ずつ演じなければならない舞台だと思っている。
ウィリアム・シェイクスピア/イギリスの劇作家・詩人
この世を舞台ととらえ、必ず一人ひとりにふさわしい役があるというシェイクスピアの言葉は、人はそれぞれに向いた才能を有していることを教えてくれる。
あとは、それを見出し、伸ばしていくことが大切なのである。
05.
正直は最良の政策。
ドン・キホーテより ミゲル・デ・セルバンテス/スペインの作家
現在においても世界の中で繁栄している国といえば、EUではドイツ、アジアでは日本、あとはアメリカであろう。
新渡戸稲造の『武士道』にあるように、日本の精神は、誠や正直という「徳」にあり、これはアメリカやドイツのプロテスタントに並ぶ「資本主義精神を生み出すもの」なのである。
06.
神は細部に宿る。
アビ・ヴァールブック/ドイツの美術史家
物事を大きく見て、小さなことをおろそかにしては意味がない。その細部にこそ人生の真実や宇宙の真理が示されているからだ。
「神は細部に宿る」ことがわかる人は、本物がわかる人なのだ。
07.
生きる、ということは徐々に生まれることである。
サン=テグジュペリ/フランスの作家
生きるということは、自分の新しい発見をしつつ、どんどん変わり、進歩していくことだ。ただし、20代、30代と仕事を中心にして、必死に向上していこうとするものにこそ、それは可能なのだ。
08.
全身全霊、心を込めて仕事をしなさい。そうすればあなたは必ず成功する。なぜなら、そういう人はほとんどいないからである。
エルバート・ハバード/アメリカの教育家・著述家
例えば、男が女を口説くとき、成功するかどうかはほとんど男の心からの誠意があるかどうかにかかっている。
仕事もまったく同じで、口先だけでなく心を込めて仕事ができる人は本当に少ないのだ。だから全身全霊、心を込めて仕事することは、必ずその人生で大きな成果を出すのである。
09.
満足した豚であるよりも不満足な人間のほうがよく、満足した愚か者よりも不満足なソクラテスがよい。
ジョン・スチュワート・ミル/イギリスの哲学者・経営学者
生活保護を受けて、朝10時からパチンコ屋に並び、一日中パチンコをして暮らす者もいるという。
日本人はたとえ「不満足なソクラテス」であろうが、仕事に対しては前向きにとらえ、「何かしてやろう」と工夫する生き方をする。そういうソクラテス型人間こそ、社会の財産である。
10.
何をやるのか決めるのは簡単。何をやらないのか決めるのが大事。
マイケル・デル/アメリカのデル創始者
やるべきことを決めたとしよう。あとは、このやるべきことをしてひたすら前へ進めばよさそうなものだが、そう簡単にはいかない。人には次から次へと新しい用事ができ、本当にやるべきことに費やす時間が少ないのだ。
だからデルは、何をやらないかを決めるのが大事だと言うのだ。そのためにも、自分の目標をしっかりと立て、本当に必要なことなのか精査していかなければならない。