「自分を変える、世界が変わる」。8つの情熱的な名言
人類の歴史の中で活躍した偉人たちの名言には、不思議な力があります。その言葉を言った人の人格や人生が重なり合い、聞いた人の人格や未来さえも作っていくのです。
そんな古今東西の名言に遠越段さんが解説をつけてまとめた『心に火をつける言葉』から、今回は「情熱」にまつわる9つの名言を紹介します。
01.
人生の真実とは実に面白くて不愉快で、魅惑的であり恐ろしく、おまけに甘くて苦いもの。そしてこれがすべてなのだ。
アナトール・フランス
1921年にノーベル文学賞を受賞したアナトール・フランス。フランスを代表とする詩人であり、日本でも全集が出版されている。好奇心を持ち続け、書き続けて大作家となった人物である。人生は面白くて大変だ。でも、だからこそ生きる価値がある。悪がなければ善もないと考えたアナトール・フランスらしい言葉だ。
02.
世の中には二種類の人間がいる。「努力する人」と「その努力に頼る人」である。
エラ・ウィーラー・ウィルコックス
アメリカで活躍した作家であるウィルコックスによれば、世の中は頼られる人間と、頼る人間の二種類に分けられるのだそうだ。自分の人生、人に決められてたまるか、と言って、自分のやりたいこと、自分の正しいと思うことをやる人はだいたい頼られる人間、人を助けていく人間となる。これに対して、人にくっついていけばいいや、なんとかしてくれるだろうという主体性のない人は、人に頼る人間であり、助けられて生きていくことになる。人生が楽しく、やりがいもあるのは、前者であるのは当然である。
03.
「なりたかった自分」になるのに、遅すぎることなど決してないのだ。
ジョージ・エリオット
なりたかった自分を50代、60代になってから実現した人は多い。日本で例を出すならば、伊能忠敬は商人として家の再興のために尽力した後、50過ぎで家督を息子に譲ってから日本地図の政策を成し遂げ、研究者として20年も活躍した。努力を続け、夢を失わなければ、何歳になってもなりたい自分をつくることができるのだ。努力をするのに遅すぎることはないのである。
04.
「できるか?」と尋ねられたら、いつでも「もちろん、できます!」と答えなさい。それから急いで、やり方を探るのだ。
セオドア・ルーズベルト
セオドア・ルーズベルトはマッキンレー大統領の急死によって大統領の職に就いた人物である。彼の言うように、「できるか?」と聞かれた時には、必ずやり抜いてやるという気持ちをもって、「できます」と答える人間こそ、大きなことを成す人物なのかもしれない。
05.
リーダーとは「希望を配る人」のことである。
ナポレオン・ボナパルト
一時はヨーロッパ大陸の大半を勢力下に置いたナポレオンの名言は、リーダーのあり方について考えさせてくれる。彼はある意味ではリーダー中のリーダーと言えるだろう。そんな彼のリーダー像は、人々に希望を配る人であった。希望を垣間見せたからこそ、人はナポレオンに歓喜したのかもしれない。
06.
自分が元気になる一番の方法は、他の誰かを元気にすることだ。
マーク・トウェイン
ユーモア小説の元祖と言われるマーク・トウェインは、まさに他人を元気にするためにユーモアを書いていた。いつも人を元気にすること、笑顔にすることを考えて行動していれば、自分自身が元気になってしまう。人を幸せにする人が幸せになれるという言葉と同じことである。
07.
たとえ明日、世界が滅びようとも、私は今日、リンゴの木を植える。
マルティン・ルター
希望こそ人が生きる力であると考えたルターは、宗教改革の創始者として活躍した。宗教改革は、知を独占して民衆を顧みない教会に立ち向かう運動だった。リンゴはキリスト教における知恵の象徴だ。ルターは神学者として、人々に知を与え続けることで世界は変わると信じていたのだろう。これこそが自分の使命と心に決め、情熱を持って実行することが、やがて世界を変える一歩となるのだ。
08.
後悔が夢の居場所を奪うまで、人は老いないものである。
ジョン・バリモア
人は誰しも老いるものである。ただし、それは肉体の話だ。夢を持ち続け、挑み続ける人の精神は老いない。人生は夢を一つひとつ実現していく過程であり、その成果を見る旅である。そう考えれば、どれだけ肉体が老いても、夢さえ失わなければ、少年少女と同じように人生を生きられることになる。心を夢で満たして若々しくいる人は、躍動感にあふれ、輝いていられるのだ。