10年一緒に過ごした彼氏を置いて旅に出たら、2人の絆がもっと強くなった話
お互いに「最近マンネリしてきたな」と思っていなくても、スパイスを加えることで関係が新たに進展するかもしれません。ブロガーのシャノン・ウルマンさんが「Your Tango」で紹介していたのは、「自分の夢を追いかけたら、彼との関係も前に進んだ」という経験談でした。
「たぶん今あの時に戻ったとしても、私はきっと同じ選択をする」
ジョシュとは高校で出会って、恋に落ちてからずっと一緒だった。私たちはなんでも2人で一緒にやって、すごく密接な時間を過ごしたわ。
同棲もしていたし、週末にはアメリカ中を旅したり、ヨーロッパにバックパックの旅もした。
彼とは9年間ずっと一緒に過ごしたけれど、ある日私は、自分の夢を追うために彼の元を離れたの。
私は、本で読んだ「海外で英語を教える仕事」について興味が湧いてきて、そのことがずっと、頭の中から離れなくなった。
当時の私はウエイトレスの仕事をしていたんだけど、「早く、ケチャップもってこい!」と怒鳴られるたびに、海外で英語教師になりたい、という思いがどんどん具体化していった。
「彼は失望と痛みに満ちた目をしながら、控えめに微笑んだ」
世界を旅するのが夢だったし、実際に海外で生活するには英語教師になるのが一番だと思った。教師になるための認定オンライン講座を受講し、ジョブエントリーもしたわ。
採用されるまでの間、不安を抱きながらも、週末には地図を広げて中国や韓国、日本で過ごしている自分を想像した。
中国での採用のメールが来たのは、申し込んだことすらほとんど忘れていた頃だった。
私はメールを読み終える間もなく、喜びのあまり絶叫し、踊り狂って、あわやノートパソコンを壊しそうになったわ。近所の人は、地震が来たのかと思ったかもしれない。
「やったわ!」と叫び、この喜びを分かち合おうとジョシュを見た。彼は控えめな笑みを浮かべていた。でもその目は、失望と痛みに満ちていたの。
出発までの6か月間、私たちはこの変化を良いものとして受け取っていた。そして、ひとつのブランケットに2人でくるまって「何があっても絶対に離れない」と誓いを立てた。
「OK、もう十分泣いた。
2人の人生をもっと良いものしよう」
落ち着いたら、彼を中国に呼ぼう。2人で計画を立て、彼も今までの生活をやめて、コロラドに移り住み、友人たちと仕事を(あと、スノーボードも)することになった。
ビザや引っ越しの準備を整えて、私たちはとうとう今までの部屋を出て、コロラドに向けて最後のカートリップをした。
コロラドでの最後の数日間は、本当に最悪だった。もしかしたらこのまま2人は終わっちゃうのかな…なんて、考えたくもないことばかりが頭をよぎった。
でも出発前、最後の朝食を取ったとき、そんなネガティブな考えはなくなったの。ウエイターが何事かと見ていたけど、涙が出て止まらなかった。ターミナルで最後のハグをしたときも、最後に5回も彼を振り返ってみたときも、ずっと泣いていた。
OK。もう十分泣いた。離れ離れになるのはつらいけど、これからの2人の人生をもっと良いものにしていこう、というモチベーションは上がっていた。
「夢を追いかけた私を、彼はこれまで以上に愛してくれた」
離れ離れになって13ヶ月、私たちは一日の終わりにその日あった出来事を報告しあった。どうしようもなく寂しくて泣いてしまう日もあったけど。
彼が中国に来る数日前。突然私は、自分の服や髪型が気になって仕方なくなった。「オシャレしなくちゃ!」。デートをする相手にこんなに気を遣ったのは初めての経験だった。
この1年以上、毎日ロマンチックで感動的な「再会の瞬間」を思い描いていた。
そして運命の日。感動的ではあったけど、実際私はバスを乗り損ねてジョシュを待たせてしまったし、慌てて走ってきたものだから、ゼイゼイ息を切らしていた。そんな私に、ジョシュは優しくキスをしたのだった。
こうして2人の日常が、あっという間に戻ってきた。彼を私の友達に紹介して、田舎への日帰り旅行や、バーへも飲みに行った。
日中、私が英語を教えに行っている間、彼はオンラインで仕事をした。私たちの関係は遠距離だったのがウソのように、元通りになった。
今時間が戻ったとしても、私はまた海外で英語教師になる選択をすると思う。今回のことは、私たち2人に、より強い信頼と感謝をもたらした。
再会から1年、私たちはお互い離れた時期があったからこそ、今の関係が輝いているし、あの経験を活かしている。
夢を追いかけた私を、彼はこれまで以上に愛してくれた。
「自分の夢を犠牲にしている」と思う人は、いつか私の考え方に賛同してくれたらいいなと思う。
それだけの価値は、必ずあるから。