ことあるごとに「ボーッとすること」のススメ
私はかなり空想しがちなほう。人と話していようが夜道を歩いていようが、所構わずどうでも良いことを思い浮かべてしまっています。しっかりしている人から見れば「ねえ、ちゃんとしてよ!」と言いたくなるかも。
でも、実は空想にふけるのは良いことも多いらしいですよ。一見怠け者の所作に見えるけど、実はやらなきゃ損だったりして。だってあなた、毎日タスクに追われていませんか? 「Little Things」のライターLaura Caseley氏の記事を紹介しましょう。
01.
大人になるにつれ
空想できる世界は縮んでいく
悲しいけれどこれが現実。大人になると空想の量も幅も減るんです。空想しようとしなくなるってことじゃなくて、シンプルに空想が「減る」。
子どもの頃は目をキラキラさせて夢見ていたようなことを、大人になると実際に経験しちゃうからっていうのも理由のひとつ。例えば、小さな頃は結婚についていろんなことを想像するけど、大人になって実際に結婚したら、もうその必要も無くなりますよね。
いろんなことを実際に知ってしまうって、夢見る余地を失うことでもあるのです。だから減った分の空想は意識的にしたほうがいいというわけですね。
02.
成長した脳で
かつてはできなかった空想を
でも一方で、大人には大人にしかできないことがあるのもまた事実。私たちの神経の結合部分の構造は、脳みそが成長するにつれて変わってくるからです。
つまり、子どもの時にしていた空想と大人になってするそれとは全く違うものってこと。大人には大人の時しか見れない夢があるのです。とすれば、今こそ改めて空想するべきじゃない?
03.
「ボーッと」するだけで
脳みそがフル回転する
人間の脳みそには2種類の思考モードがあります。客観的に分析する考え方と、主観的に感情移入する考え方。前者は事実や論理、後者は感情や直感を司っています。
空想中は、通常は分かれがちなこのふたつのモードをぐるぐる回ることになるので、知らぬ間に脳みそがフル回転している状態になれるのです。
04.
いつの間にか
「やわらか思考」の持ち主に
03.で言及した通り、空想している間は、脳みそは完全な客観的モードにも、完全な主観的モードにもなりません。だからひとつのものごとを両面から見ることができ、思考の幅が広がるのです。
おかげで、よりクリエイティブになれるし、頭が柔らかくなって新しい関係性やアイデアを思いつきやすくなれます。
05.
飴と鞭を使いこなせ!
大事なのはメリハリ
まぁ、そうはいっても常時空想してればいいわけではありません。一応ことわりを入れておくけれど、やるときはやらなきゃダメですよ。
目の前にやるべきことがあって、今まさに手をつけてる最中。それなのにいつの間にか空想の穴に吸い込まれて…あぁ、本当はもっと楽しいことがしたいな、って、ちょっと待った!
空想の大事なポイントは、いつ自分を甘やかすべきかちゃんと知っておくことです。締めるときは締める。甘やかすときは甘やかす。失敗できない作業や、常識的な考えが必要なときはちゃんと集中すること。これが大事なのは言うでもありません。
06.
自分の世界を
広げるチャンス
もし子どもが空想の世界に飛んでいても、「なにボーッとしてるの!」なんて言ってはいけません。そのままのびのびと浸らせてあげましょう。だってそれって、本当に良いコトなんですから。
特に、自分が別の人になっているような空想は、異なるアイデンティティーを体験することにつながります。自分の頭で新しい考え方を発見することができるようになるんです。
また、ティーンエイジャーたちにとっての空想は、新しいことや直感的な感情処理のひとつの方法にもなります。
07.
現実逃避が
意外な発想を連れてくる
やらなきゃいけないことが山ほどあるって時に、現実逃避のひとつのカタチとして出てくる空想。でも時にはそういうのも大事だったりします。
現実逃避は、時々思いもよらぬ解決策を提案してくれることもあるんです。もし行き詰まっているような状況で空想をしている自分に気づいたら、それは無意識のうちに解決策をひねり出そうとしているのかも。
でも切羽詰まった時の空想を習慣にするのはさすがに危険でもあります。現実逃避は実際に何かを解決してくれるわけではないのですから。
08.
誰だって空想するもんだ
いい歳した大人がどっぷり空想に浸るなんて、なんだかアブナイ人みたいと思いますか?そんなことはないですよ。実際、ほとんどの人はみんな同じようなことを空想するものじゃないですか。特に、自分の直面してる問題についてとか。
お金持ちになる空想は金銭的な不安からきているものですし、有名になるみたいなものは誰かに認めてほしいという欲求の表れ。世界を背負う妄想?それは、現実世界で力のない人がしがちでしょう。セックスやロマンスについては言うまでもないですね。
はたまた、なにか物凄い怒りのパワーで復讐劇を遂げるようなイメージをする人もいるかもしれません。でも心配しないで。それだって普通のことです。ただ害のない方法で怒りを発散しようとしているだけですよ。
09.
怠け者になるなんて嘘
むしろ頭がキレキレに
「空想は怠け者がすることだ」なんてイメージが蔓延しているようですが、実際、空想の多さと成功するかどうかの間にはなんの関連もありません。むしろ、よく空想するような人は想像力が豊かなことが多く、クリエイティブに問題を解決しなければならない時などには、驚くべき力を発揮してくれるものです。
10.
いくつになっても
夢見がちであれ!
このように、本当に集中しなければならない時を除けば、空想するのはいいことずくめ。特にストレスの対処や新しいアイデアの模索には本当に役に立つことなのです。
時には周りの全ての人から距離を置いて、ふわふわと思考の海に身を委ね、なんでも好きなことを思い浮かべる…その間、自分は何にでもなれる。そう考えただけで、心踊る感じがしてきませんか?