「ポルノとは違うの」。女性写真家が撮るオーガズムの瞬間
オーガズムに達するのは、とても解放的で、とてもプライベートな瞬間。もしもその一瞬を、写真で捉えたら…。
フォトグラファーのAlina Oswaldさんが「Moments(瞬間)」というシリーズで撮るのは、様々な男女のリアルなオーガズムでした。
世界に新たな
「セクシャリティ」の提案
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「セクシャリティ」に対する新しい考え方を、社会に提案したかったの。
そう語る彼女にとって、「セクシャリティ」は肉体的なものだけでもなければ、もちろんポルノ業界が見せるものがすべてというわけでもありません。
だからこそ彼女は、「体ではなく顔」を撮影することに決めたのです。なぜなら、オーガズムの瞬間の表情は、コントロールできません。そんな生の表情こそが、彼女の写したいものだったのです。
オーガズムのもつ
パワーを感じてほしい
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この作品を展示した1〜2回目は、これらがオーガズムの写真だとは誰にも言わなかったそう。それは彼女にとって「言葉を介さないコミュニケーションは可能なのか」という実験でもありました。
言葉ではなく、写真からオーガズムの瞬間のエネルギーや感情を感じ取ってほしい、それがテーマでした。
ひとりの友人から始まり
世界へ
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このシリーズは、まずAlinaと友人をモデルに始まったそうです。こういったテーマに対してオープンなAlinaがプロジェクトについて説明し、すでに撮った写真を見せ、撮影OKかどうかをモデル候補に聞いたのだそう。
![](https://d3jks39y9qw246.cloudfront.net/medium/93274/0768270f5bd9fc9f76f5cf2334e062657070247c.jpg)
プロジェクトについて知ってもらうほど、みんなが興味を持ってくれるという手応えを感じていたAlina。最初のモデルは友だち、次は友だちの友だち、そしてプロジェクトに参加したいと連絡をくれる世界中の人へと、その輪は広がっていきました。
撮影OKなら
ワインを持って訪ねていく
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プロジェクト参加希望の人がいたら、だいたいの場合ワインを持って、夕方にその人の家を訪ねるのだとか。そして少しおしゃべりをして雰囲気を作り、お互いに気持ちの準備ができたら、撮影開始。
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モデルが“自分で”したり、時には誰かに手伝ってもらいながらオーガズムに達するのを待ちます。Alinaは部屋で一緒に待っていることもあれば、一旦部屋を出て最後に戻ってくることも。その瞬間がきたら、5〜10枚のカットを抑える。
「オーガズムに達するとき、カメラを通して“つながっている”感じがするの。ポジティブなエネルギーの波が、私のなかに入ってくるみたい」
こうして捉えられた「瞬間」が、このシリーズなのです。プロジェクトはまだ続いていて、彼女の写真やフォトブックも購入可能。リアルなパワーを感じてみては?