鬱病から私を救ってくれたのは、「ひとりの時間」だった。

無自覚のうちに、心の病にかかっていたKelly Nelsonさんは、家族の死をきっかけに自分の心に疑問を持つようになったと言います。ひとりになることを過度に怖がったり、悲しみに疎くなってしまったり…その大きな原因が、直接人と触れ合うことをせず、ネットでばかり人との繋がりを求めてしまった生活にあったそう。

以下、「Elite Daily」より紹介。

私たちは、ネット社会の中でいつも誰かと繋がっている。

親指ひとつで、世界中の人と「好きなもの」を共有できるし、政治について同じ意見を持つ人と語り合うこともできる。確かに便利だけれど、画面の中のコミュニケーションに依存してしまうことで、「自分自身で生きていく強さ」はどんどん失われていってるのかもしれない。誰かに共感されなければ、認められなければ……何を決断するにも、誰かの言葉を必要としてしまう。

けれど、いちいち友達を待たないで。ひとりだけの世界で、心の声を聞く時間がきっと必要だから。

ひとりで何かをすることは、とても爽快で気持ちがいいもの。考え方や、気持ちに焦点を当てることができるし、前より強くたくましい人間になれるはず。 

最愛の兄を亡くし、
「鬱」に心を奪われた

兄が亡くなってから、鬱病だと診断された。

どんなに多くの人が慰めようと言葉をかけてくれたり、哀悼の意を表してくれても、本当の意味で「ひとりきり」を実感することができなかった。家族を失ったのに、携帯の中の誰かと繋がっていることで、その痛みすらも薄れていたの。どうしてこんなことになったのかもわからなくて…。

その時に初めて、自分の心と向き合う時間を、本当に疎かにしてきたのだと気がついた。

「ひとりでいること」に
なぜかずっと怯えていた

数年間、心に平穏が訪れることはなかったし、幸せを感じることもなかった。誰かに頼ってそれを待つのをやめて、「私はどうしたいか、何が嬉しいのか」を考えて、そのために動きだそうと決めたの。きっと人生で、1番大きな一歩だったと思う。

夕日を見るためにひとりでビーチに行くことは、思ったよりも怖いことじゃなかった。それから映画を見に行った。気になっていた美術館にも。一つひとつ、自分のためを思って動くことは、今まで知らなかった不思議な満足感をくれた。私が誰で、どんな人だったのかを、この時間から教わったんだ。

もしもあなたの心が閉鎖的で、ネット社会での繋がりばかりを持っているのなら、「ひとりになることは怖いことではない。開放的で、心が軽くなるものだ」と伝えたい。

週末だけでも、外に出て、映画や買い物に行ってみるだけで、心の中に変化があるはず。誰かと繋がっていなくても、得体の知れない不安に心を奪われたりしない。

松葉杖のように、人との繋がりを求めなくても大丈夫。あなたは歩けるのだから。

あなたを本当に心配してくれる人なら、自然にあなたに声をかけてくれるはず。そうしてネットの中ではなく、新しい友達を作ることもできるでしょう。それは孤独とは違うモノ。

心の病を抱えているなら、ひとりの時間があなたを救うということを忘れないで。

Licensed material used with permission by Elite Daily
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。