医師から「予想外の死」を告げられ、自らヒカリを見つけた。

顔の片側もしくは両側に奇形が生じ、眼球にも異常が見られる「ゴールデンハー症候群」。見える箇所にだけではなく、時には心臓をも蝕む恐ろしい病気として知られています。

スロバキアで暮らす30歳のIvanka Denisovaは、先天性のゴールデンハー症候群で子どもの頃から苦しみながら育ってきました。成人してからは弁護士として活躍していた彼女ですが、この病を引き金に努力の末に手に入れた人生から、絶望のどん底へと突き落とされてしまったのです。

築き上げてきた
全てがぶち壊された瞬間

ゴールデンハー症候群

彼女が人生に絶望したのは約3年前のこと。27歳のときでした。心臓に異常があり、さらに白血病を患っていました。まだ、このことを知る前は、将来に光を見出していたIvanka。しかし、医師に病気の進行により「死」の可能性を告げられた時に彼女はこう思ったそうです。

あまりにも残酷な言葉で耳を疑った。だって、私が聞きたかったのは「希望」が持てる言葉だけだったんだから。

 

その時、築き上げてきたことが、全て壊された気がした。世の中は私が生き残ることを望んでないんだって……。

「絶望の先」に見えたもの

ゴールデンハー症候群 治療

私は戦うことを決意した。希望を勝ち取るために。誰も私から光を奪う権利はないんだもの。これは、人生を楽しむためのチャンスかもしれないから。

Ivankaは、決して自分の人生を諦めませんでした。4回の困難な心臓の手術を受け、苦しい白血病の治療も進めているのです。戦うのは病気そのものだけではなく、ゴールデンハー症候群による「差別」との葛藤も。

あらゆる困難と戦いながら、彼女は自分の可能性を信じて突き進む。11月3日に最後の手術に臨むために「gofundme」で寄付を求めています。

同じ病気の子どもたちに
“希望の虹”を贈る

ゴールデンハー症候群の女性ゴールデンハー症候群の女性のポートレートスロバキアの民族衣装 ゴールデンハー症候群白いドレスを着た女性 ゴールデンハー症候群

どんなことがあっても突き進むIvankaのように、子ども達にも“希望の虹”を心に抱いて欲しい。そんな思いから病との葛藤の中で、ファッションデザイナーたちと協力して同じ病気の子ども達のためにあるプロジェクトを進行しています。

絶望的な暗闇から、今日も彼女は自分で見つけた“光”に向かって歩き続けているのです。

Licensed material used with permission by Ivanka Danišová
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。