HIPHOP好きの17歳が「ノリ」で作ったメッセージアプリ。予想外の賞賛が!
はじめはシンプルなきっかけだったそうです。
ポーランドに住むMateusz Machは、ヒップホップが大好きな17歳。「友達同士のふざけたメッセージのやりとりをもっと簡単にしたい!」。いちいちテキストを打ち込むのも面倒だし、「YO!」「OK!」と、いわゆるLINEスタンプのようなコミュニケーションツールを求めていたのです。
簡単なハンドサインでサクサクやりとり
そんなMachは自らメッセージアプリの「FIVE」を開発してしまいました。若者が好きそうなハンドサインをベースにしたツールで、送りたいサインと友人を選べば、サクサクとコミュニケーションができます。
でも、スゴイのはここからでした!
FIVEの優れているところは、なんとオリジナルのハンドサインを作ることができる点。友達同士だけがわかる「秘密のサイン」だってOKです。
「いつ使うのかわからない何千もの絵文字より、こっちのほうがシンプルでかっこいいだろ?」
FIVEは、自分たちが「クールだ」と思う精神を大事にしています。
メッセージのやりとりなのに、実際に友達みんなでワイワイとはしゃいでるような気分にもなれます。
と、ここまででも十分に素晴らしいのですが、物語はさらに進んでいきます。
「聴覚障がいの人から感謝のメッセージが来たんだ」
当初は、Machが「友達同士のノリ」のために開発したアプリでしたが、彼の元にアメリカ手話を使う聴覚障がいを持つ人々から、たくさんの感謝のメッセージが届くようになったそう。
テキスト入力よりも簡単で、手話としても使いやすいという思わぬ副産物が生まれました。結果として、世界初の「聴覚障がい者向けメッセージアプリ」になったというわけ。
現在アプリは約1万人の耳の不自由なユーザーに届いていて、2016年のうちに15万人に増える見込みだとか。18歳になった彼は今、ポーランドで約1,500万円の資金を調達し、国連のサポートも受けながら次なる開発を進めているそうです。