何でもアリのメッセージアプリ「Daze」がやってくる

恋人や友人とのテキストメッセージで、意図していない伝わり方をしてしまった経験や、もどかしさを感じたことはないだろうか? 私たちは便利なメッセージアプリを手にしたいっぽうで、時に窮屈さも感じる場面もある。

そんな閉塞感を打破するかのように、アメリカで新たなメッセージアプリ「Daze」が誕生。リリース前にもかかわらず、Z世代を中心に大きな話題となっている。

デモ動画は驚異の4800万回再生
自己表現を解き放つキャンバス「Daze」

米メディア「Tech Crunch」によれば、Dazeは従来のメッセージアプリの常識を覆す、自由度の高い表現力が大きな特徴。開発したのはNYを拠点に活躍する起業家Willem Simons氏。テキストベースのメッセージはもちろんのこと、写真やGIF、手書きのイラスト、ステッカーなど、あらゆるビジュアル要素を駆使して、自分だけのメッセージを作り出すことができる。

この斬新なコンセプトはたちまちZ世代の心を掴み、公開されたデモ動画はSNSであっという間に拡散。合計視聴回数は4800万回を突破し、アプリはリリース前の段階にもかかわらず、順番待ちリストにはすでに約15万6000人もの登録者が殺到しているという。

© TikTok/daze.chat

Z世代を魅了する3つの理由
共感、短時間、そして没入感

なぜ、ここまでセンセーショナルなムーブメントを巻き起こしているのだろうか。それは、従来のテキストベースのコミュニケーションでは満たされなかったZ世代の欲求を、Dazeが見事に捉えているから。

まず、視覚的な要素をふんだんに活用することで、言葉では伝えきれない感情やニュアンスを表現できる点。これは、共感や共有を重視するZ世代にとって大きな魅力であると言えるだろう。

次に、TikTokやInstagramに代表されるように、短時間でテンポよく情報を消費することに慣れ親しんだZ世代にとって、Dazeの直感的でスピーディーなコミュニケーションは非常に心地よいものであるという点。加えて、受け手を楽しませる、あるいは驚きを与えるようなメッセージを創造できる点は、まさにゲーム感覚。Z世代の心を掴んで離さないのも頷ける。

Simons氏は、以前にも同様のコンセプトで「Muze」というメッセージアプリを開発していた。彼は「Dazeは『iMessage』や『WhatsApp』のような既存アプリの利便性と、『Muze』の持つクリエイティブな表現力を融合させたものだ」と語っている。

Dazeの登場は、単なるメッセージアプリの枠を超え、コミュニケーションそのもののあり方を根底から覆す可能性を秘めている。デジタルネイティブ世代の感性を刺激し、新たなコミュニケーション文化を創り出す彼らに、今後の動向から目が離せない。

👀GenZ's Eye👀

先日、LINEで意図しない伝わり方をして恋人と喧嘩になったばかり。Dazeなら視覚的に楽しいから喧嘩が始まりにくいかも……。逆に真面目な話をするときだけテキストベースのLINEを使うなど、使い分ける日が来るかもしれない。

Top image: © iStock.com / Antonio_Diaz
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。