性的マイノリティへの誤解と偏見、そして差別──「愚かすぎる歴史」を振り返る。
何気ない一日に思えるような日が、世界のどこかでは特別な記念日だったり、大切な一日だったりするものです。
それを知ることが、もしかしたら何かの役に立つかもしれない。何かを始めるきっかけを与えてくれるかもしれない……。
アナタの何気ない今日という一日に、新しい意味や価値を与えてくれる。そんな世界のどこかの「今日」を探訪してみませんか?
「多様な性にYESの日」
INTERNATIONAL DAY AGAINST HOMOPHOBIA, TRANSPHOBIA & BIPHOBIA(IDAHO)──。
邦訳すると「国際反ホモフォビア・トランスフォビア・ビフォビア・デー=LGBT嫌悪に反対する国際デー」となる今日5月17日は、2014年に「日本記念日協会」によって「多様な性にYESの日」として認定された日です。
2004年、パリを拠点に活動する「フランス黒人協会(CRAN)」の会長であり学者のルイ=ジョルジュ・タン氏の呼びかけによってはじまったIDAHO。現在では世界130ヵ国以上でLGBTQをはじめとする性的マイノリティやアライ(ally/性的マイノリティや周辺のカルチャーをサポートする人、団体など)への差別、偏見をなくすためのさまざまなイベントなどが開催されています。
さて、そんなIDAHOですが、なぜ5月17日に制定されたかわかりますか?
世界中で多様性の大切さ、尊さが訴えられる現在では想像できないかもしれませんが、かつてレスビアンやゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダーなどの人々は「世界保健機関(WHO)」により“精神疾患”に区分されていました。
医学や科学の進歩、発展により、その判断が誤りだったことが証明されて精神疾患のリストから削除されたのが今から33年前(1990年)の今日、5月17日だったのです。
以下は2016年に「国連広報センター」がIDAHOのために制作、公開した動画です。タイトルは『Why We Fight:私たちが闘う理由』。
世界中で愛と、平和と、権利と、平等のために闘う人々のメッセージに耳を傾けてみてください。
そして、一刻も早く、その闘いが終わることを祈ってください。