「禁じられたキス」で彼らが訴えたこと

愛しあうもの同士がキスをする。自然なことで、とても幸せなことです。

しかし、それが許されない人たちがいます。

2018年2月11日、雨が激しく降る日曜日。マンハッタンで、彼らはあるアクションを起こしました。

「1人の人間としてただ単純に、
 愛したい人と愛し合っているだけ」

政治家や外交官が多く集まるニューヨークの2番街で50人ほどがお互いのパートナーと一斉にキスをしました。そして、LGBTQ+に関するプラカードを掲げ、必死に彼らの想いを訴えました。

目の前には、ウズベキスタン領事館。

男性たちの目的は、セクシャルマイノリティーに対する人権侵害、迫害や暴力に加担する国に、その非人道的な行為の存在と責任を認めさせることでした。

ウズベキスタンで同性愛は違法とされていて、逮捕されれば最低2年間の拘留が強いられます。さらにセクシャルマイノリティーへの偏見や差別は深刻で、拘留された後の身体的暴力が後を立ちません。

またアゼルバイジャンやタジキスタンでも、未だに同性愛に対する取り締まりが厳しく、彼らの権利が制限されてしまっている状態です。

そして、前述の3国の迫害から逃れてきた人々がスピーチをしています。

「誰にも危害を加えないし、問題もおこさない。1人の人間としてただ単純に、愛したい人と愛し合っているだけ」。

まるで彼らを人でないかのように扱い、人権を奪う体制に対して、“キス”という手段で、力強いメッセージを伝えているように思えます。

Licensed material used with permission by RUSA LGBT
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