違和感たっぷりの「ピンクの小屋」が訴えること

水の都と謳われるアムステルダム。海抜がマイナスになるエリアもあるこの街では、地球温暖化による海面上昇は非常に深刻な問題。

デザイナーのStefanie RittlerとSascha Henkenは、“そのとき”のために、こんな「ライフガード小屋」を建てました。

「Waiting for Water」
水没の日に備えて

小屋にははしごが二つ取り付けられていて、ひとつは二人が並んで眠れるベッドに、もうひとつは屋上に繋がっています。

小屋の下にはタンクを敷き詰めることで浮力を確保。見た目のポップさとは裏腹に、生き残るための工夫がきちんと施されています。

ふたりは、どうしてこの不思議なライフガード小屋を作ったのでしょうか。質問すると、こんな答えが返ってきました。

「デザイナーとして、環境破壊についての問題提起をしたかったんだ。

街中に突然現れたこの小屋。今は多分、誰の目にも場違いに映るだろう。でもこれがいつか、役に立ってしまう日がくるかもしれない。そういう事実について、より多くの人が興味を持って話題にしてくれたらいいなって思ったんだよね。

一生懸命温暖化問題を語っても、届かない人には届かない。だから僕らなりに、あまり深刻になりすぎないように伝えてるんだよ」

これまでにない方法で、地球温暖化に警鐘を鳴らす彼ら。こうして日本の私たちにまで届いているという意味では、意図する通りだったんじゃないですかね。

Licensed material used with permission by Stefanie Rittler, Sascha henken
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。