世界に衝撃を与えた「痩せ細ったシロクマ」の写真。あなたはなにを感じますか?
北極圏・ノルウェー北部にあるスヴァールバル諸島では、大きなシロクマの姿を見かけるのは珍しいことではない。が、フォトグラファーの「Kerstin Langenburger」氏が撮影し、SNSに投稿したある一枚の写真は衝撃的なものだ。
ガリガリに痩せた
シロクマの姿…。
For tourists and wildlife photographers, the main reason to come to Svalbard is to see polar bears. And yes, usually we...
Posted by Kerstin Langenberger Photography on Thursday, 20 August 2015
撮影者のコメントによれば、この島に集まる観光客の主な目的はシロクマを見ること。が、そこにいた動物たちの姿は彼らが想像していたものとは違っていたという。
温暖化の影響で
食料が見つからない
原因は、2015年夏の記録的な猛暑だ。北極圏でも氷が例年より少なく、動物たちは痩せ細ってしまった。
なぜ温暖化によって、動物たちが、シロクマが、痩せてしまうのか。その答えは、2013年にガーディアン紙に掲載された記事にある。40年以上クマの生態を研究しているイアン・スターリング教授によれば、シロクマは氷の下に隠れたアザラシを狩るが、氷塊がなくなると狩りができなくなってしまうそうだ。
写真が撮影されたスヴァールバル諸島だけでなく、カナダ・ハドソン湾でも生息数の減少に加えて、痩せたシロクマの姿が見られるという。
一説には、数世代後に大多数のシロクマが死滅する可能性が高いとされている。温暖化の影響を受けやすいと言われている地域の過酷な現実。一枚の写真がそれを雄弁に語っている。
Reference:The Guardian
Licensed material used with permission by Kerstin Langenburger,(Facebook)