今宵、「サザエさん症候群」に打ち勝つために。

子どもの頃から大好きな『サザエさん』。今でもちょくちょく見ていて、いつもホッコリした気持ちになる。ずっと変わらない、「ほ〜らほ〜らみんなの〜♪」のあの曲だって大好きだ。

でも、せっかく愉快なサザエさんを見た後だというのに、毎週のように襲ってくるあの感情が。それは、「あ〜〜明日、会社に行きたくない」という憂鬱さ。『サザエさん症候群』ともいわれているアレだ。

休日が終わることへの不安やちょっとした恐怖。こんな気持ちになるのは、何も日本人だけじゃない。この哀愁ただよう日曜日の原因と解決策を丁寧に紹介してくれている「The School of Life」のアニメの内容を知れば、いつもと違った日曜の夜になるのかもしれない。

そもそも、
なんで日曜の午後は「憂鬱」なのか。

それは、PM5:00~7:30くらいに起こるのかもしれない。ひどければ、PM6:00にピークを迎える可能性だってある。空が赤く染まり、どんどん暗くなっていく夕暮れ時に特に言えること。

「楽しい休日が終わったら、職場に戻らないといけない」という現実。これが、日曜日の“午後の感情”に影響を与えているような気が…。多くの人はそう思いがちだけど、その考えは正しくはない。

本当の原因は、気が滅入るような仕事をしているからではないのだから。自分に相応しい働き方がなんなのかがわからずに、次の日からまたいつも通りに仕事をしようとしていることが一番の問題なのだ

仕事は結婚と同じ。
不幸な結婚は「自分らしさ」がでない。

誰もが心の中に本物の“ワーキング・セルフ”と呼ばれるものを持っている。ここでいう、ワーキング・セルフとは、簡単にいうと現実にある何かに自分のチカラを注ぎたいという欲求のこと。つまり、普段は隠れてしまっている「真実の自分」と思ってもらえればと。

私達は自分にとって重要だと考えるものを仕事へと変えることができる。それは、自らがつくるサービスや製品に「自分らしさ」を出したいという願いがあるから。ただし、これは“正しい仕事”をして、ようやく実現されるもの。自己表現したいという気持ちは、好きな人に愛し愛されたいという欲求と同じくらい強力なパワーを秘めている。

だから、“運命の仕事”を見つけられないと、探し求めているのに親密なパートナーに巡り会えない不安と同じくらい、心にダメージを与える可能性が出てきてしまうんだ。「私は間違った仕事をしている」、「私は真の仕事に出会えていない」と感じるのは、些細なことなんかじゃない。

これは、人生の重大な危機。そう言っても過言ではないのだ。

憂鬱になる原因。
それは、「できていない自分」への不満。

自分の心の叫び声が聞こえる日曜日。だけど、平日は上手く抑えることができている人が多いのかと。なぜかというと、慌ただしくお金を稼ぐことに夢中になっているから。

でも、平日は安定していても、確実に日曜の夜に“ヤツ”はやってきて、私達を悩ませるんだ。まるで、あの世とこの世、その間をユラユラと彷徨う幽霊のように。ワーキング・セルフは生きてもいないし、死んでもいない存在。だからなのか、ジワジワと私たちにある決断をすることを迫ってくる。そうなるともう、悲観的になり、パニック状態みたいになってしまう。

多くの人が、なるべく考えないように、気づかないようにしているものの、「残り時間が限られていること」や「やろうと思っていたのに、やってないこと」という現実をしっかりと理解しているもの。だから、心が自分のチカラを活かすようにと、仕切りに騒ぎ立てて、日曜日の“午後の苦悶”が始まる。

憂鬱なのは、今の時代だから?

日曜の午後が憂鬱なのは、今に始まったことなのか。過去100年間ほどのことを考えても、ワーキング・セルフが仕事に反映されているかなんて悩むことなんてなかった。それは、多くの人が生きるために働いていて、わずかな給与だけで満足していたから。

でも、今では責任感もなく、目指すものもない働き方をする人は少ない。自分の才能を活かして、それがビジネスに影響をもたらし役立てることができるのをほとんどの人が知っている。実行し成功した数々の例を知る機会が多いため、たとえ自らの経験じゃなくても自然とわかるのだ。

そして、過小評価され、屈辱的な気持ちになってしまう職場にとどまる必要がないことを、ちゃんとわかっているはず。自分を厳しすぎる状況へと追い詰めるべきじゃない。でも、私達には、「自分」と「目的」とを上手いこと結合させる仕組みなんてないんだ。

自分が働く目的は何か。
時間をかけて“明確な意思”にたどり着く。

“確かな不安”を感じながら、進むべき方向がわからないのがワーキング・セルフの本質。私達は、すべき物事をしていないことをわかっているのに、自分の“真の目的”がわからないままの状態が。

でも、この問題への解決策はある。それは、「忍耐」「構造化」「明確な意思」。粉々にツボが割れたとしても、繋ぎ合わせるのをあきらめない。私達には、こういった考古学者や探偵の“コツコツと精神”が必要なんだ。

だから決して、お酒や映画鑑賞など、自分の好きなことで心を満たすという一時的な解決法で“日曜日の憂鬱”を消し去った気になってはいけない。これは、簡単に片付けてはいけない問題である。

イヤな気持ちを探ると、
自分の“本当の才能”が見えてくる。

他の人を喜ばせたい、地位やお金が欲しいと必死で、こんな思いがごちゃ混ぜになった中で、“真の自我”を見つけ出すためには、複雑に思えたとしても探求はすべき。重要なのは、私達は日曜の“午後の感情”をどうしたらいいのか考えるのを、その時だけにしては絶対にいけないこと。

これは、自分の人生にとって大事なことだから。自分や友人、専門家など、あらゆる人との対話においても大切。1週間、数ヵ月間、数年間。なるべく長く続ける“長期的探索”のために、“日曜日の憂鬱”を、むしろ利用すべきことなのだ。日曜の夜の数時間、悲しみや不安が続くとき、自分の中でとても深刻な何かが起こっているはず。

本当に私達を悩ませているのは、休日が終わるというものではない。私達の心を揺らしているのは、手遅れになる前に本当の自分を発見しようとしたり、才能を正しく使おうとしたり、“意識高い自分”。それは決して忘れてはならないことなんだ。

“憂鬱な夜”から、一歩先へ。

以上が動画の内容。もう一度、大切なことを簡単にまとめると。

・憂鬱になるのは、そもそも自分に合わない働き方をしているから。

 

・なぜ仕事をするのかの「目的」をもう一度確認し、自分のチカラを発揮する方法を探る。

 

・日曜の午後に憂鬱になるのはツライこと。でも、“憂鬱の原因”を探求し続ければ、自分の人生にいい影響を与える「結果」へと繋がる。

これが、『サザエさん症候群』に打ち勝つ心得。本当に能力を発揮できる、“納得がいく仕事”の仕方を見つければ、休日を最後まで満喫できるどころか、人生もきっと今より楽しめるんじゃないかと。

長年付き合ってきたこの憂鬱な気持ち。大きく前進したわけじゃない。ただ、やっと一歩前へと、進めたような気がしたのは私だけだろうか?

Licensed material used with permission byThe School of Life


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