恋人同士、「ふたり読書」のススメ。
好き、もっと深い仲になりたい。そういう人ともう一歩踏み込んだ関係になるために、あなたは一体何をする?
メッセージをしたり、贈り物をしたり、とびきりのデートや甘い一夜に誘ったり。そうしてお互いの魅力を知るのも確かに大事なことに違いない。でもそれじゃ足りない。もっともっと、その人の纏う空気や、見ている景色、心の奥に持っている哲学のようなものまで知りたいと思うのは贅沢だろうか。
そんな時は、意外な手法に頼ってみるのも手かもしれないと「The School of Life」の動画は言う。それはズバリ読書。今回は、大切な人と二人でする読書のススメを紹介しよう。
ふたり、夜中に、呼吸を感じて
「せっかく同じ空間にいるのに、なんで個人個人で読書するんだ?」そう思うのも無理はない。けど、見つめ合ったり抱き合ったりしていないからといって、「一緒にいる意味がない」なんて結論になっちゃううちは、まだ関係が深いとは言えないかもよ。
21時ごろのベッドの上、そこはいたって静かな二人だけの空間。窓の外では木々がざわめいているけれど、ふたりにはそれも聞こえない。
隣り合って、それぞれ違う世界に引き込まれているのだ。
かたや氷山の下を潜水艦で泳いでいて、
かたや18世紀の宮殿のサロンをしゃなりしゃなり歩いている、とか。
シーツの上でつま先が触れ合ったりすることはあるけど、気が散るほどではない。ちょっとだけ手を伸ばして、ページをめくる前にパートナーの首元を触ったりもする。
時間は空気を伝うようにゆったりと流れて、そのあいだはお互いの呼吸の音だけを感じていることができる。1時間とか、それ以上とか。慎み深くて、心地よくて、甘やかな時間。ね、結構、ロマンチックでしょ?
ドキドキだけが恋じゃない
恋というと、華やかでキラキラしていて、楽しいことがたくさんあって…ってそんな具合に思い描きがち。でも刺激ばかりを求めてちゃ、長い関係でのマンネリ化は避けられない。
関係を長く維持していくためには、相手の考えや想いをより深く知ることが必要。だって全ての人間関係のもとは、「尊重」にあるといっても過言ではないんだもの。
つまりは相手に性的な役割だけを求めるんじゃなくって、人間的に尊敬できること・尊重することが大切なのだ。
そう考えると読書は、特に有効な手段なのかもしれない。華やかでは無いけど、もっとずっと「本物」の、心の奥を覗ける手法だ。
同じものを読むことで、その本の世界を共有して楽しんだり、感想を語りあったりも楽しい。それに相手や自分の好きなの本を知ったり紹介したりすることで、人生観や世界観を知ることができる。読書は派手さはないけれど、相手を深く知るための有効なツールだと言えるだろう。
飾らない、「リアル」を見せて
自分の内側をさらけ出して共有すること、言葉やもので飾らなくても愛し合えること、シンプルに受け入れられること。
独立した個人同士なんだから、たくさんの摩擦や痛みなしには一緒に生きていけないのは当たり前。だからそのぶん、面倒でもいい、「受け入れたい」「わかりあいたい」と闘うところに愛はあるはず。
そうならば、一緒にいながらお互いを重んじ、かつ理解を深める「ふたり読書」は、思ったより効果的なんじゃない?
さて、そんな“カラダの関係”以上に親密になれそうな、ベッド上での「ふたり読書」。けれどこれだってそれぞれが本に没入できる環境あってこそだと思うのです。
例えば、セミダブルのベッドで枕を並べて…よりも、もしかしたらシングルふたつをくっつけての方が、やっぱりスペースとしては広々なワケだし。あるいは照明。ふたりとも本を開くとき、どちら側から間接照明があたるのがベストなのかとか。まどろんできたときは、パートナーを邪魔せずに本をおきたい。となるとベッドサイドテーブルは両方にあったほうがいい?
この動画を紹介する記事を読むことから、自分たちのベッド環境まで想像してしまったのは私だけ?