話題のヴィンテージショップ『nude vintage』が、Web限定の理由

 

今、ヴィンテージ界で圧倒的な存在感を放つ『nude vintage』。

オープン前からInstagramで驚異的な拡散力を見せ、スタートして3ヵ月後には伊勢丹新宿店でポップアップストアを実施。ますます多くの女性たちから支持を受ける同店がWeb限定の理由は何なのか?

オーナーの佐藤友美さんにお話を伺いました。

 

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©2018 TABI LABO

 

——今、Web限定のヴィンテージショップが増えてきています。その中で『nude vintage』が多くの女性から支持を受ける理由ってなんだと思いますか?

 

まず、今、ヴィンデージがブームですからね。ファストファッションが街に溢れていたり、トレンドやブームばかりを追うブランドが多かったり。そんなファッションライフから抜け出して、人とは被らない自分だけのコーディネートやもっと個性を活かせるスタイルを見つけるために、ヴィンテージに注目する人が増えてきているんだと思います。

中でも『nude vintage』は、女性らしい上品さとキラッと光る個性を兼ね備えたアイテムを意識して買い付けています。それがお客様にも伝わっているのかもしれません。

あとはSNSのおかげでもありますね。お店をオープンする前からスタイリストさんなどに無料リースをしている関係で、Instagramで多くの方の目に触れて頂く機会に恵まれました。それで少しずつ認知度が上がっていったんです。オープン時のInstagramのフォロワーは2,000人くらい。自分でもびっくりしました。だからオープンのインパクトが大きかったんだと思います、きっと。

嬉しいことに初のポップアップストアは去年の9月に伊勢丹新宿店で。立て続けに2回やらせてもらったんですけど、たくさんのいい経験と勉強をさせて頂きました。

 

——『nude vintage』にはどこか独特な雰囲気がありますが、どのような世界観をイメージしていますか?

 

私自身、旅が大好きなので、土地の人や文化に触れて買い付けをしようと意識しています。なのでお店も日常にフィットしているんだけども、旅してる気分や異国気分を味わってもらえるような、少し非日常な世界観をイメージしています。

旅って、しようと思ってできることじゃないじゃないですか。働いてると大きな休みは年に1、2回しか取れない。それもお盆とか混んでる時期と被るから結局行けずじまい、みたいな。そういう人たちに少しでも癒しを与えられたらいいなと思っていて。だから海外での買い付けにこだわっているんです。

 

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©2018 TABI LABO

 

——バイイングはどちらで?

 

アメリカに行くことが多いんですが、今年の初めにはイギリスとフランスに。アメリカやヨーロッパなどは勿論ですが、いろんなところに行ってみたいんです。旅するように買い付けをしたい。世界中のいろんな国で『nude vintage』らしい世界観を見つけてみたいと思っています。

 

——地域にこだわりはない、と。『nude vintage』のセレクトには一貫性があるように思います。選ぶ時のルールがあったり?

 

……ないかな(笑)。ほとんど直感です。買う時は2秒で即決です。とはいえ、直感で買えるようにいつも具体的なイメージを頭の中で膨らませておくことを常に意識しています。

 

——少し具体的にバイイングの様子を教えてもらえますか?

 

アメリカだと1日の買い付けが終わるまでなにも食べないんです。食欲が満たされると感性が鈍ってしまう気がして……。買い付け中は集中しているせいかお腹が空かないし、食欲よりも買い付けへの欲が勝っているのかもしれません。

最近は、いつでもメンタルコントロールできるかどうかが買い付けにはとても重要なことだと感じています。

 

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©2018 TABI LABO
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©2018 TABI LABO

 

——メンタルコントロールはどうやって?

 

アドレナリンが出るように仕向けるというか。ハッピーじゃないといいセレクトはできないので。買い付けの前日は、綺麗な景色を見に出かけたり美術館に行ったりします。

常に一人での行動なので、自分自身をどう高められるかをよく考えます。

あとは、時差ボケが起こらないように買い付けに発つ数日前から現地の時間に合わせて生活したりして。そうすると体が疲れないので、心も疲れないんです。

 

——結構頻繁にバイイングに行ってますよね。

 

だいたい3ヶ月に1回くらいは行きたいなと思っています。

私にとって旅も買い付けも同じくらい重要なので、出来るだけ頻度を増やしたいと思っています。新しいインスピレーションや次のステップに踏み出すエネルギーの源は、旅の中で新しい空気を吸うことなので、なるべくフットワークも軽くいたい。

 

——何だかいろいろと独自的で。

 

そうですね。前職は違う仕事をしていて、右も左も分からず、ノウハウがない状態でスタートしたんです。ヴィンテージショップって、もともとファッション業界やヴィンテージ業界にいた人が独立されることが多いと思うんですが、私の場合、異業種から転身したので、本当になにも知りませんでした。

立ち上げた当初は負い目に感じていたし、やることなすことに正解を求めたりしていました。でも今はそれでよかったのかなと思っています。先入観にとらわれないので、独自のスタイルを築き上げるにはよかったのかなと。

 

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©2018 TABI LABO

 

——もともとスターバックスで働いていたとか。

 

13年くらい働いていました。今でも私のスピリットのベースはスターバックスにありますね。生活のためではなく、誰かのために、自分自身の成長のために働くことの重要性を教えてくれた会社です。仕事も、そこで働く人達も大好きでした。

 

——大好きな会社を辞めてファッション業界に挑戦した理由は?

 

実は、もともと服飾の専門学校に通ってスタイリストを目指していたんです。ただ、地方出身で生活費などを自分で払っていたこともあり、金銭的に続けるのが難しくて諦めました。

そのまま学生の頃からアルバイトをしていたスターバックスに就職したんですが、父が亡くなったのをきっかけに、ずっと心のどこかで拭えなかった「アパレルの仕事がしたい」という気持ちに素直になりたくて、ファッション業界に再挑戦しました。

 

——そこで、どうしてヴィンテージを?

 

もちろんヴィンテージが好きだから。歴史が好きなのでいろんな風景や世界の激動の時代を生きてきた服に対してものすごくロマンを感じるんです。

特に最近は戦争について調べたり学んだりしているので、例えば1940年代の服を見つけた時は、「ああ 第二次世界大戦を生き抜いてきたのか」と思うと感動して、愛情をものすごく感じたりして。「ヴィンテージって素晴らしい!」って思うんです。

 

——これだけの人気です。Webではなく実店舗をオープンしても成功しそうですが?

 

『nude vintage』は世界観を表現することを一番大切にしてるので……。

 

——ん?なおさら実店舗のほうがよいのでは?

 

世界観やセレクトのクオリティを保つには、実店舗ではなく、今の形が最適だと考えています。それに、自分の手が届く範囲でやらないと自分のイメージをちゃんと反映できない気がするんです。

 

——世界観やセレクトのクオリティを保つためにweb限定。おもしろいですね。

 

Webだけでなく最近はポップアップストアにも力を入れています。毎月できているわけではないのですが、1シーズンに2回ほどのペースでやれるようにしています。

Webにせよポップアップストアにせよ、結局は世界観のあるセレクトが大事だと思っています。

 

——そのために、アスリートのようにメンタルコントロールまでして、バイイングをしているわけですね。

 

ええ、そうです(笑)。たしかに、スポーツ選手みたいですよね。

 

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©2018 TABI LABO

※写真はすべて6月16日(土)〜19日(火)にBPMにて開催されたポップアップストアの様子を撮影したものです。

 

Top image: © 2018 TABI LABO
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