『あさになったのでまどをあけますよ』
「あさになったのでまどをあけますよ」
作・絵 荒井良二(偕成社)
どうしたってかなしくて、誰のことばも入ってこなくて、ふさぎ込んでしまっているとき。もしかしたら、朝がくるとか夜がくるとか、そんなことどうだってよくなっているかもしれません。
かなしいときにも、おかまいなしに朝は「きてしまうもの」だけど、自分で窓をあければ、朝は「はじめるもの」に変わってくれる。そしてひろがる風景は、泣いてたきのうと、やっぱりおなじで。
この絵本は、東日本大震災のあと、作者がいつもと変わらない故郷の山の景色をみて、つくられた本なのだそう。変わらない風景があって、わたしたちの気持ちは、何度でもあたらしくはじめられるのかもしれません。
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『あさになったので まどをあけますよ』(偕成社)作・絵 荒井良二
「なにげない日々の繰り返しの中に幸せがある」。新しい1日をむかえるために窓をあける子どもたち。なにげない日々の繰り返し、その中にこそある生きることの喜びを描いた絵本。