『おばあちゃんのはこぶね』
「おばあちゃんのはこぶね」
M.B. ゴフスタイン 作・絵 / 谷川俊太郎 訳(すえもりブックス)
終わったあと、不思議と心があたたかくなるような記憶もあるでしょう。思い出に生きるなんていうとすこし後ろ向きな感じがするけれど、振り返るたびにやさしい気持ちになって、静けさに包まれるような。よろこびと、かなしみは、じつはとても似ていて、主人公のおばあちゃんはこのふたつを「にじのよう」だと言います。
何度だって、大事に大事に、振り返る。そして会えたよろこび、もう会えないかなしみに包まれるとき、そこに残るものが、いつだって日だまりのようなあたたかさでありますように。
『おばあちゃんのはこぶね』M.B.ゴフスタイン 作・絵 / 谷川俊太郎 訳(すえもりブックス)
おばあちゃんは、子どものころにお父さんが作ってくれた、ノアの方舟と人形を今でも大切にしています。方舟には大切な思い出がいっぱい詰まっていて、いつも、いつでもおばあちゃんの心をあたためてくれるのです。
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