FREITAGの「幸せ配達係」に聞いてみたよ!

スイスのバッグブランド「FREITAG」には、実は「グローバルハピネス執行副社長」というポジションがあります。

簡単に言えば、世界に幸せを届ける係ってことです。

現在、このユニークな仕事をしているのはイギリス出身のアラン・ドランスフィルドさん。元デザイナーです。

そんな彼が1月に来日したので、みなさんを代表して僕が、日本人がHappyになる方法を聞いてきました!

「世界中の人にジャンプをしてもらい、
10年間、ずっと撮影しているんだ」

©2020 NEW STANDARD

──今日は「日本人がHappyになるコツ」を聞きたいと思って参りました。その前に……

 

え〜、本当? プレッシャーしか感じないけど、まあ、考えてみようか。

ちょっとその前に、僕の仕事を説明させて!

 

──あ、それを聞こうと思っていました(笑)。

 

ごめん、僕が急ぎすぎたんだね(笑)。

僕は世界中の人にジャンプをしてもらって、写真を撮っているんだ。FREITAGのグローバルハピネス執行副社長になる前からね。

もう10年くらいは続けているよ。

 

──きっかけはなんだったのでしょう?

 

お父さんがアーティストで、その影響でずっと絵を描いていて。僕は子どもの時から車が好きだったから、カーデザイナーになれば?とお父さんに言われたんだ。

とりあえずやってみたら、面白かったよ。

で、日本や中国、ブラジルに行くことがあって、違う文化に触れて、世界は広いなと体感していたから、それを記録するために写真はずっと撮っていた。

そうしたら、いつの間にか「もっと撮りたい!」という気持ちが強くなって、趣味以上になっちゃった。だから、デザイナーの仕事を辞めて、持っているものをほとんど売って、なんとなく日本に向かったんだ。

 

──かなり思い切った行動ですね。

 

キャリアとしては10年くらいだったけど、どうでもいいと思えるほど、世界中の人の写真を撮りたかった。一度決めたらそれしか考えられなくなる性格だからね。

ただ日本に行きたかった理由は特にない。とりあえず、行くことにしたんだ。

そうしたら、イギリスからヒッチハイクと現場交渉だけで大阪までたどり着けたよ。

 

──苦労した時もあったのでは?

 

イギリスからロシアまではヒッチハイク。モスクワに着いてからは、シベリア鉄道に乗ってウラジオストクに。そこからソウルはフェリーで。ヒッチハイクをまたして、釜山に着いた。

苦労したというか、一番印象に残っているのは、釜山から大阪までのフェリーさ。

 

──それ、気になります。

 

いろんな人に絶対に無理だって言われたけど、港まで行って、釜山のフェリー会社と交渉をしたんだ。

「僕は世界中を旅していて、世界中の人を幸せにするプロジェクトをやっている。だから、日本に行きたいんだ!」って。

 

──強引!

 

いや、本当にそうだよ。

今思えば、なんで日本に行きたいのかという説明にはなっていないんだけど、僕の熱量が伝わって、受付のお姉さんが上司に相談してくれたんだ。

10分くらい電話をしていたから待っていると、「はい、これで日本まで行ってください」と言われて。タダでチケットをゲットしたんだよね。

 

──スゴいな〜。

 

奇跡だよ。僕も驚いたし(笑)。

大阪からはヒッチハイクでいろんな県に行って、出会った人たちにジャンプをしてもらって、それを撮影していた。2013年の話だね。

その中に日本の有名な自動車メーカーで働いている人がいて、デザイナーとしてのオファーをもらったんだけど、官僚主義とか、いろんな問題が当時からあったみたいだから、写真を撮り続けることにしたんだ。

 

──仕事よりも旅。旅人のお手本ですね。

 

そこから14ヶ月かけてイギリスに戻って、「なんて素晴らしい旅なんだ。もっと規模を大きくして、将来もやっていきたいな」と思ったよ。

そこから2018年まで続けて、一応、ジャンプをしてもらうプロジェクトに区切りがついたんだ。

「Happinessの定義は、
些細なことに満足感を得られる状態」

©2020 NEW STANDARD

──FREITAGとの関係はいつから?

 

旅でずっと使っていたのがFREITAGのバッグだったのさ。

プロジェクトが終わった段階で「ありがとう」というメッセージを伝えようと思って、彼らにメールをすることにしたんだよ。

僕の相棒だったからね。

 

──そうしたら、ポジションをオファーされた?

 

いや、メールを送ろうとした時にWEBサイトをチェックしていたら、「グローバルハピネス執行副社長を募集しています」というページを発見したんだ。

募集要項をチェックして、これはやるしかない!と思って、応募することにしたよ。

「ジャンププロジェクト」に10年もかけているから、何かに活用したいと考えていたしね。

そのままだと無駄になっちゃうから(笑)。

 

──いや、無駄じゃないですよ!

 

ありがとう。

FREITAGには、シンプルだけどジャンプをすると人がHappyになるから、僕がやってきたことをやり続けて、世界規模のプロジェクトにしようと提案したんだ。思った以上に彼らは乗り気で、賛同してくれて。

FREITAGの社会と環境へのメッセージにとても共感していたから、今のポジションをもらえて、めちゃくちゃHappyだよ。

 

──正直、気になっているのはギャラです。

 

世界中を旅して、現地で生活できるくらいのお金はもらっているよ。

ただ、僕は一緒に旅をしているもうひとりと半分にしているから、ギリギリの生活だけどね(笑)。

 

──「ジャンプをすると人が幸せになる」のロジックは?

 

僕の中でのHappinessの定義は、人生におけるシンプルなことでさえも満足感を得られる状態。今の社会ではやることや情報が多すぎて、些細なことを無視してしまいがちで、マインドフルな状態を保つことは本当に難しい。

でも、出会った人に「ジャンプをしてください」とお願いをして、撮影をすると、みんな、その時は笑顔になるんだよね。

飛んでいる間は子どもの精神を取り戻せる。人生の一瞬を楽しむことができるんだ。

©Allan Dransfield
©Allan Dransfield
©Allan Dransfield
©Allan Dransfield

──めちゃくちゃHappinessを届けてますね。

 

そうさ。

ヨルダンで女性に話しかけた時にこんなことがあった。

僕はどこの国にいても、道端で「何をしている瞬間がHappyですか?」と聞くようにしている。同じことをしていたら、突然その女性が涙を流し始めて。

「え、聞いてはいけないことだったのかな?」と心配したんだけど、通訳の人に理由を聞いてもらうと、「正直に答えることができない。今まで、Happyなふりだけをしてきたから」ということだった。

たったひとつの質問をしただけなのに、彼女は人生を変えると言い始めたんだ。

 

──確かに、自分がHappyかどうかを考える時間はあまりありません。

 

そうだろう?

実は、この質問が自分を見つめ直すチャンスになっているんだよね。

僕は人をHappyにするために、道端でいろんな人とハイタッチもしている。いきなり変なヤツが手を出してきたら、面白いでしょ?

 

──うん、面白いっす。

 

そうそう。

みんな、だいたい笑顔になるし、そのポジティブな感情は伝染していくんだよ。

「誰かに『ありがとう』と言えば、
自然とHappyになる」

©2020 NEW STANDARD

──アランさん、日本人はHappyなんですかね?

 

基本的に日本人は忙しそうだね。でも、東京や大阪の都市エリアと、それ以外では全然違う印象がある。

Happinessに関しては、僕はバランスが大切だと思っている。忙しいライフスタイルの中に、折り紙をしてみるとか、スローな要素を足すといい感じになるんじゃないかな?

 

──折り紙ですね。勉強になります!

 

うん、今度やってみるといいよ。

僕は道端で忙しいそうにしているからHappyじゃないなんて言わないし、全く思いもしない。仕事終わりにリラックスをしているかもしれないしね。

できることがあるとすれば、道端でのコミュニケーションを増やすことかな。もうちょっと知らない人と会釈をするとか、手を振ってみるとか、できることはあるかもしれない。

 

──すごく簡単なことかもしれないけれど、そういうアクションをするのって勇気がいりますよね。僕はなかなかできないタイプかも。

 

最初はそうだと思うけど、日本の人って、僕が笑顔で見つめると絶対に笑顔になってくれる。これに対して、いいも悪いもないんだけど、韓国ではすごい目で見られたよ(笑)。

だから、日本人は心の奥底で「話したい」という想いがあるんじゃないかな? 僕が話しかけても丁寧に答えてくれるし、もっと質問をされることもある。意外とおしゃべりな人が多いから、大丈夫だよ。

 

──なるほど、なるほど。

 

しかも、最初から敵対心みたいなものを感じないからね。他の都市では、暴力的なコミュニケーションをされることもあるんだけど、日本では全く経験したことがないんだよ。

みんな、リスペクトを持って、僕に接してくれる。スゴいよ、日本人は。

 

──ありがとうございます!

 

あと、電車の中では周りの人に対する気遣いが素晴らしいよ。

ヨーロッパでは車両に20人いるだけでもうるさいのに、東京の満員電車はとても静か。忙しい人生を送っているにもかかわらず、ピースフルな雰囲気なのが不思議。

日本人が感じている満員電車への不満は分かるけど、いいところもある。自分がどこを切り取るかで、それに対する印象が変わるはずなんだよね。

 

──僕たち日本人も、アランさんのようにHappyになりたいです!

 

だったら、チャレンジをして、リスクを取るといいよ。

例えば、知らない人に「ありがとう」って言ってみるとか。

 

──いきなり「ありがとう」ですか!?

 

それはレストランでもコンビニでもよくて、とにかく口に出してみるのが大切なのさ。

そうすれば、自分は何に対して感謝をしたのかを意識するようになって、それが些細なことを気にかけるきっかけになって、自然と自分がHappyになっていくから。

 

──納得です。さすが“グローバルハピネス執行副社長”ですね!

 

だろう?

©2020 NEW STANDARD

もっと大きなことにチャレンジすれば、価値観が広がるはずだよ。日本では成功しなければいけないというプレッシャーがあるかもしれないけど、思い切って失敗するくらいがちょうどいい。

人生は一度しかないんだから、何に対してもストレスを感じる必要はない。

やることが分からなかったら、僕みたいに旅をすれば、すぐにいろんなことに気づけるし、知識が増えていくよ。

そうやって自分の殻を少しずつと破っていけば、もっともっと成長して、Happyになれると思うんだ。

まあ、一番簡単にHappyになれるのはジャンプさ。絶対にね。

©Allan Dransfield
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