キャンディマン、キャンディマン、キャンディマン――ベンのトピックス

皆さん、ベンのトピックスにおかえりなさい!

今まで映画についていろいろと書いたことがありますが、今回は懐かしい映画についての話です。

ティーネイジャーの時は、映画館がよく行ってました(ロンドンの最安の映画館は家から近く…600円ぐらい)。インターネットはまだまだだったので、イギリスの深夜放送でよくやってた80年代〜90年代のホラー映画にハマってました。ジョン・カーペンター、ウェス・クレイヴンやジョージ・A・ロメロの作品はやはりクラッシック(90年代のデビッド・フィンチャーのホラーも大好き)。日本の監督では黒沢清の『CURE』と『回路』もイギリスのテレビで見ました。『リング』については言わずもがなです。

そして、最近ジョーダン・ピールの『キャンディマン』リメイクのトレーラーを見たことで2つのことを思い出しました。

a)ジョーダン・ピールは80〜90年代のホラーが持っていたスタイルや雰囲気をとらえた、すごい監督である。

b)過小評価されているイギリスのホラー・マスター、クライヴ・バーカーの『キャンディマン』と『ヘル・レイザー』は、やはり素晴らしい作品だった。

『キャンディマン』を知らない人へ

1992年公開の『キャンディマン』を知らない人にもオススメしたいと思います。

現在のホラーはSFXや「Jump-scare」(Weblioの説明によると「突然の大きな音と映像の変化で観る人を驚かせる手法」)を使いすぎて、違和感や歪んでいる雰囲気を作るよりショックホラーに中心にする映画が多いんですね。10人以上が死ぬスラッシャーホラーにはあまり興味がありません。『キャンディマン』はゆっくりとテンションを作っていく、世界観やストーリーを重視した映画です。

監督のバーナード・ローズは、バーカーのイギリスの労働階級の都市伝説をもとにした短編小説に舞台シカゴの住宅団地「カブリーニー・グリーン」へとうつしました。

この映画は超自然的なホラーと人種隔離の歴史的背景をかき混ぜた、かなりプログレッシブな作品です。「キャンディマン」の名前を三回連続言ったら、本人はキャンディマンは殺されるというルールがストーリーの根底にあります。こう言うシンプルなルールからおもしろいストーリーが展開されていきます。……が、この記事ではネタバレなしです!見てください。

そして、プロダクションはかなりユニークだと思います。サウンドトラックは天才ミニマリストコンポーザー、フィリップ・グラスが作ったもの、本当にマスターピースと言えるものだと思います。そして、この映画では、蜂がよくフィーチャーしていますが、現在ではSFXを使うところを90年代的に本当の蜂を使ってます。

キャンディマンの俳優、トニー・トッドは口の中で何十もの蜂を入れたので、契約では一回刺されたら$1000を貰うシステムになってたそうです。なお、トッドさんは23回刺されたそうです。

そして、主演女優、ヴァージニア・マドセンはキャンディマンに会うシーンでは、催眠術をかけてから撮影にいどんだとか。この映画はクレイジーですよ。

今年の夏の『キャンディマン』を楽しみにしています。

Top image: © MarinaP/Shutterstock.com
世田谷在住のイギリス人・ベンのトピックス読んで!