専門家に聞いた本当に信頼できる「おすすめ睡眠アプリ」

睡眠に関するさまざまなアプリが現在リリースされており、注目を集めています。しかし、睡眠アプリの中には信憑性のないアプリも多数あるようです。

そこで本記事では、上級睡眠健康指導士の加賀照虎先生に専門家としておすすめの睡眠アプリを伺い、その様子を会話形式でまとめています。本当に信頼できる睡眠アプリを選びたいと考えている方はぜひ参考にしてください。

加賀照虎(かが ひどら)

上級睡眠健康指導士(第235号)。睡眠に関する専門的な知識を身につけ、多くの方に正しい睡眠情報を発信している。『プレジデント誌』や『日刊SPA!』、『NHKあさイチ』など多数のメディアに出演。1000万PV超の睡眠メディア「快眠タイムズ」を運営。
InstagramTwitterYouTubeでも最新情報を発信中。

この記事でわかること

1. 睡眠アプリとは
2. 睡眠アプリのメカニズム
3. 画期的なアラームのかけ方
4. 専門家のおすすめアプリ(睡眠の質編)
5. 専門家のおすすめアプリ(録音編)
6. 音楽アプリの効果について
7. まとめ

睡眠アプリについて簡単に復習

インタビューの様子をご覧いただく前に、まずは睡眠アプリについて簡単におさらいをしておきましょう。

睡眠アプリの種類

・通常アプリ
・ウェアラブルアプリ

睡眠アプリの種類は大きく2つあります。

1つ目が、スマートフォンのみで操作や計測を行う通常のアプリ。2つ目が、ヘッドバンドや時計などの専用のデバイスで操作をおこない、スマートフォンのアプリ上で計測結果を確認できるウェアラブルアプリです。

睡眠アプリのジャンル

・起床用アプリ
・入眠用アプリ
・質の向上用アプリ
・録音用アプリ

睡眠アプリのジャンルは上記の4つが代表的です。

一番オーソドックスなタイプはスムーズな目覚めをサポートしてくれる起床用アプリですが、その他にも入眠をサポートしてくれるアプリや、睡眠中の質を向上させるアプリ、睡眠中の様子を録音・録画してくれるアプリなどがあります。

睡眠アプリの機能

・睡眠時間の調査
・レム睡眠の感知
・中途覚醒の感知
・アラーム機能
・音楽機能
・イビキの録音
・睡眠中の動きの探知
・心拍数の測定

睡眠アプリに搭載されている機能は、アプリのジャンルや個々のアプリによってさまざまですが基本的な機能は上記の8つです。計測したデータはアプリ上に記録され、わかりやすい図表として表示されます。睡眠アプリの機能を活用することで利用者は自分の睡眠の状況を簡単に確かめることができます。

起床をサポートする睡眠アプリのメカニズム

©iStock.com/AleksandarNakic

──起床をサポートする睡眠アプリってどういったメカニズムなんですか?

 

あれは「さまざまなデータを測定し、眠りが浅いときを探知して起こす」という仕組みになっています。ただですね、睡眠が浅いか深いかを判断するのって結構難しいことなんですよ。

専用デバイスと連携したウェアラブルアプリはまだしも、通常のアプリは「本当にちゃんと測定できているの?」って思ってしまいます。

とういうも、本格的な睡眠の検査(ポリグラフ検査など)をする際は、脳波や筋電図、心電図、呼吸などを調べており、ここまで計測しないと正確なデータを取ることができないんです。

 

──睡眠アプリは何を計測しているんでしょうか?

 

通常アプリは加速度センサーなどを搭載しており、体の動きを測定し眠りの深い浅い探知しているようです。ウェアラブルアプリは体の動きやに加えて心拍数を計測しているようですね。このあと紹介しますが、一部脳波まで計測してくれるアプリもあります。

睡眠の勉強・研究をしている人からすると、通常アプリが計測しているデータだけではちょっと物足りないかなって感じてしまいます。

 

──起床用の睡眠アプリでおすすめはありますか?

 

起床用の睡眠アプリのなかで、信頼性が極めて高いアプリは今のところないというのが僕の意見です。現状ですとちょっと不明点が多いかなと......。

ただし、ビックデータが溜まることで、業界や製品とかって急激に発展するじゃないですか。なので将来的には結構期待できるんじゃないかっていう風に思っています。

睡眠アプリに変わる画期的なアラームのかけ方

©iStock.com/Moostocker

──アプリが頼りないとなると、一般的な人が眠りの浅いタイミングを狙って起床することは難しいのでしょうか?

 

アプリではなく、目覚し時計やアラームを使った方法を1つ紹介できますよ!

スタンフォード大学の教授が出した睡眠に関する書籍の中に「タイムウインドウアラーム法」と呼ばれるアラームの設定方法があります。この方法であれば誰でも簡単に試すことができるので、実践してみてほしいですね。

 

【タイムウインドアラーム法】

用意するもの
目覚まし2台、またはアラーム機能付きのデバイス1台

設定方法
片方の目覚ましを小さめの音でセットし、もう1つの目覚ましを大きめの音でセットする。

音が大きい目覚ましを起床する時間ピッタリにセットし、小さい方の目覚ましを起床時間の20分前にセットする。

 

まず朝方の眠りについて簡単に解説しておきます。朝方の眠りって「浅いノンレム睡眠」か「レム睡眠」しか基本的にないんですよ。より細かく分けると「①浅いノンレム睡眠の中でもやや深めの状態」「②浅いノンレム睡眠」「③レム睡眠」の3つ。

先に鳴る小さな音のアラームで起きれた場合は、②か③の状態となります。恐らくスッキリ目覚められているので、そのまま起床してください。

小さい音で起きられなかった人は①の状態となります。そこから20分も経てば高い確率で②の状態に移っているはずなので、2つ目の目覚ましでスッキリ起きることができるでしょう。

 

──なるほど!①の状態で起きてしまわないように、2つの目覚ましを使い分けるのですね。

 

僕は1つ目のアラームをバイブだけにして、2つ目を通常のアラームにして使っています。バイブの振動だけで起きれることがけっこう多いですよ!

もちろん、スッキリと目覚めるためには睡眠時間を確保することが一番大切ですが、こういった浅い眠りで目覚めるための工夫をしてみるのもいいでしょう。

睡眠の専門家おすすめの睡眠の質向上アプリ

©iStock.com/millann

──加賀先生が普段から使っている睡眠アプリってあるんですか?

 

ありますよ!僕が使っているのは睡眠の質を高めるためのアプリ「スマートスリープ」です。フィリップス社がリリースしているものですね。

スマートスリープは睡眠を計測し、深い睡眠に達したときに耳元から独自開発したオーディオトーンを流すことで、深い睡眠の持続時間を伸ばしてくれるアプリです。

 

──そ、そんなアプリが世の中にはあるんですね。

 

そうなんです。ヘアバンドのような専用デバイスを使って「脳波」を測定をするのですが、実際に使ってみてかなり正確だと感じました。

 

──一般的に入手できるアプリ(デバイス)の中に脳波まで計測できるものがあるんですね!しかも専門家から見ても正確だなんて......

 

そうなんですよ!僕が知っている睡眠アプリ中では脳波を計測してくれるアプリはスマートスリープのみですね。

「データが正確だ」と言ったのにもキチンと理由があります。実は、人って睡眠中に細かく覚醒をしているんです。

スマートスリープの計測機能は、この細かい覚醒もしっかり計測できているんですよ。今まで、複数の睡眠アプリを使ったことがありますが、ここまで正確に計測できているアプリは1つもなかったんですよね。

また、スマートスリープを使用しているときに、ケータイが鳴って起きてしまった日があったんですよね。その日のデータもしっかり取れており、ケータイが鳴って一瞬目覚めた時間も正確に記録に残っていました。

 

──そんなに細かな情報まで拾えるなんてすごいな......。ちなみに睡眠の質の向上に関してはどうだったのですか?

 

個人的な体感の話になってしまいますが、すっきり感は若干増したかなと感じています。

フィリップス社が出している論文には、年齢が18〜50の方で睡眠時間が6時間以下の方は深い睡眠の質が伸びたというデータが記されているんですよ。

僕はもともと7時間〜8時間睡眠とるので、若干程度の効果しか感じられなかったのですが、睡眠不足気味の人が使ったらもっと効果はあるのかなと思いましたね。

 

──へーー!僕も購入してみようかな。

 

信頼性という点では高く評価できますが、お値段が4万円とちょっと手を出しにくいんですよね......。本当に日中の眠気に悩んでいて色んな方法を試してみたいと考えているにはおすすめです。

睡眠の専門家おすすめの録音アプリ

©iStock.com/Marjan_Apostolovic

──スマートスリープ以外に使っているアプリはありますか?

 

使ってみて便利だなと思ったのは「いびきラボ」ですね。試してみる価値はあるなと思います!

イビキって自分で知ることはできないので、夫婦で一緒に寝ている方などを除くと録音するしか確かめる方法ってないんですよ。

自分が知らないだけで実はイビキがうるさい人ってけっこういるので、試してみるべきですね。

 

──自分がイビキをかいているかどうかは気になりますが、睡眠にはどう関係するのですか?

 

イビキは喉の口蓋垂(のどちんこ)や上舌の筋肉が落ちて喉が絞まる現象なんですよね。

いわば首をしめられているような状態です。寝ているときに首をしめられていたら、誰だって寝れませんよね笑。

とくにイビキが重度の場合は、呼吸が浅くなったり、停止することで、睡眠の質は如実に下がるので、自分のイビキを知ることは大切なんですよ!

睡眠不足に悩んでいる人の中には、イビキや睡眠時無呼吸症候群が原因となっている人もいるので、原因の1つを確かめるために「いびきラボ」を使ってみるといいんじゃないかなと思います。

 

──なるほど!睡眠不足の原因の1つ確かめることができるんですね。実際に睡眠時に無呼吸になっていることを発見してしまった場合どうすればいいのですか?

 

病院に行くべきですね!イビキくらいだったらまだいいのですが、停止している場合は診察を受けましょう。

呼吸が止まる理由は「肥満」「顎が小さい」「加齢」などいろいろあって、理由に応じて適切な診療科が違うのですが、まずは睡眠外来にいって自分の理由を明確にしたうえで、専門の診療科にいくのが一番いいかなと思います。

いびき対策アプリ『いびきラボ』

Google Playからダウンロード
App Storeからダウンロード

睡眠用の音楽アプリは本当に効果はあるの?

──ここまで「入眠アプリ」や「睡眠の質向上アプリ」、「録音アプリ」の話を伺ってきましたが、音楽アプリで使用しているものはありますか?

 

睡眠用の音楽アプリはとくに使っているものはありませんね......。

 

──そもそも、音楽アプリってほんとに効果があるのでしょうか?

 

音楽やアロマ(匂い)なんかは本人がリラックスできるのであれば、寝つきが良くなるんじゃないかと考えられます。

ただ、音楽自体が直接睡眠に効果があるというデータはないんですよね。

なので音楽を聞くと気持ちが落ち着くという人は、アプリないし動画サイトなどで自然音やリラックスできる音楽を検索してかけてみるのもいいでしょう。

 

──わざわざ睡眠用のアプリが必要なのでなく、自分がリラックスできる音楽でいいんですね!

 

もちろんです!ただし、眠る前には音楽を止めることは徹底すべきです。

眠る前まではたしかにリラックス効果が確認できるのですが、睡眠中に流れる音楽は睡眠に対して妨害的に働くという実験結果も実際にあるんですよ。

やはり眠るときは静かな方がよく眠れるみたいですね。

 

──うそ......僕良かれと思って、ずっと流しながら寝ていました。

 

今日からやめましょう(笑)。今回、私がいいなと思う「睡眠アプリ」や「アラームのかけ方」、「寝るときにかける音楽の注意点」などを紹介しました。

すぐダウンロードできるものや、実践できるものもあると思いますので、ぜひ今度の睡眠に活かしてみてください!

まとめ

・睡眠アプリには「通常アプリ」と「ウェアラブルアプリ」の2種類がある

・睡眠アプリには「起床用アプリ」「入眠用アプリ」「質の向上アプリ」「録音用アプリ」の4つのジャンルがある

・加賀先生の見解では、起床用の睡眠アプリのなかで、信頼性が極めて高いアプリは今のところない

・起床用アプリの代わりとして「タイムウインドアラーム法」がおすすめ

・睡眠の質を向上するアプリのおすすめはフォリップ社の「スマートスリープ」

・録音アプリのおすすめは「いびきラボ」

専門的で難しい話も、噛み砕いて僕たちにもわかりやすく説明をしてくれた加賀先生。

本インタビューをキッカケに、睡眠や睡眠アプリに対する理解が深まり、今までの勘違いにも気づくことができました。

今、睡眠不足に悩んでいる方は今回加賀先生が教えてくれたことを今後の睡眠に組み込んでみてはいかがでしょうか?

 

Top image: © iStock.com/Vera_Petrunina
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