ブラックホールはワームホールの入り口なのか? 科学者たちが研究中
この夏、ロシア・サンクトペテルブルクの「プルコヴォ天文台」で研究をする天文物理学者Mikhail Piotrovich氏が率いるチームが、興味深い内容の論文を発表した。
それは、ブラックホールが“ワームホールの入り口”であることを証明するための観測方法についてだ。
かねてより、ブラックホールはタイムトラベルを可能にするホワイトホールまでにつながる時空のトンネル「ワームホール」の入り口なのではないかという仮説が存在している。信じる人とそうでない人がいるのだが……Mikhail Piotrovich氏はワームホールを観測しようと試みる研究者のひとりだ。
論文によれば、銀河の中心「銀河中心核」をワームホールの入り口だとするなら、これまでに観測されていないガンマ線が放出されているはずだという仮説が立てられるという。それを観測すれば、ワームホールの存在を裏付ける証拠になるのだとか。
もしも研究に成功したら、タイムトラベルも夢の話ではなくなるのだろうか?
Reference: Search for wormhole candidates in active galactic nuclei: radiation from colliding accreting flows
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