怖すぎる「ブラックホールの声」、NASAより公開
「宇宙の果てから、人智を超えた存在の呻き声が……」
なんて話を聞いたことはあるだろうか。ラヴクラフトの『クトゥルフ神話』というフィクションのことなんだけど、「宇宙では恐ろしい音が響いている」というのはどうやら本当だったらしい。
© NASA's Marshall Space Flight Center/YouTube
カオスで不気味な、呻き声の連鎖のようなノイズ。
ホラーゲームのSEかと聴き紛う音の正体……これは、NASAが5月に公開した「ブラックホールの音」。
じつは、2003年に「ブラックホールから発せられる圧力波は音に変換できる」ということが発見されて以来、NASAはブラックホールと音との関連を調査しており、今回初めて“音源”としての抽出に成功したのだそう。
宇宙で音が聞こえるの?と疑問に思うかもしれないが、NASAによれば、真空だから音波が伝わらないだけで実際にはさまざまな音が流れているんだそう。
この音源、本来は低すぎて人間の耳には聞こえないブラックホールの音波を、何十オクターブも引き上げて人間の可聴域へ変換し、さらに光のデータを音に変換したものを加えた、いわば「ミックス」というわけだ。
不気味すぎて、わざと変に弄ったのかとも思えるが、NASAは「意図的に不気味にしたわけではない」と説明。
これでも十分低い音だけど、実際にはもっと低いのか……。
すべてを吸引する“巨大な闇”からこんなカオスな音がするなんて、本当に『クトゥルフの呼び声』みたい。奥底には、巨大な頭足類がいたりして(笑)
この音源を含め、NASAはSoundcooudでポッドキャストも公開している。気になった人はぜひチェックを。
© TrayVI07/YouTube
参考までに、上はラヴクラフトの「クトゥルフ神話」を基に制作されたと言われるゲームソフト『Bloodborne』のSE。そっくり。
Top image: © NASA