【研究結果】唐辛子がソーラーパネルの性能を強化!?
唐辛子に含まれる辛味成分として知られる「カプサイシン」が、ソーラーパネルの性能を強化させるという論文を中国とスウェーデンの合同研究チームが発表した。
研究で使用された「ペロブスカイト太陽電池」は、「桐蔭横浜大学」の日本人研究者らが発明したもので、変換効率の高さと製造コストの低さから注目を集めている太陽光電池だ。
世界中の研究者らが、この太陽光電池のエネルギー効率を高める研究がおこなっているなかで、今回の研究では、ペロブスカイト構造の前駆体にカプサイシンを振りかけることにより、太陽光から電気への変換効率21.88%を記録。
これは今のところ、世界でもっとも電力変換効率の高いペロブスカイト太陽電池の開発をしたことを意味するようだ。
気になるのは、太陽光電池に唐辛子を組み合わせるといった発想に至った経緯であるが、そこについて詳しくは明かされていない様子。
かつて、塩化マグネシウムが太陽電池の製造素材として代替可能なことを発見したジョン・メジャー氏は、塩化マグネシウムが豆腐の材料として使用されていることから「豆腐ボーイ」とのあだ名が付けられたというが、今回の研究においても実際の食品を使用した研究がおこなわれたわけではなく、化学物質を調査した地道な研究の成果であるとコメントをしている。
Reference: Solar panels capture more sunlight with capsaicin - the chemical that makes chili peppers spicy
Top image: © ViktoriyaFivko/Shutterstock.com