世界初公開の本人写真も。「キース・ヘリング」を多角的に考察する展覧会「Keith Haring: 360°」が開催
1980年代のアメリカを代表するアーティストのひとり、キース・ヘリング。
ニューヨーク・タイムズスクエアにあるビルボードのアニメーションに舞台デザインや壁画の制作、グッズの販売。世界中で子どもたちとのワークショップをおこない、自身も感染したHIV・エイズの予防啓発運動といった社会的なプロジェクトに関わるなど、享年31歳という短い生涯のなかで多岐に渡る活動をおこなった。
そんなヘリングを多角的に考察する展覧会「Keith Haring: 360°」が、山梨県・北杜市の八ヶ岳にある「中村キース・ヘリング美術館」で5月15日から開催される。
©中村キース・ヘリング美術館
ヘリングといえばカラフルで明るい作品の印象が強いが、本展の目玉となるのは、アルミ素材を色付けせずにそのまま使った彫刻作品『無題(犬の上でバランスをとる人)』。
タイトルの通り、人が犬に乗って遊んでいる風やバランスをとっている風に見えるのはもちろん、まわりを一周してみると、角度によって異なる姿が現れるという。
©中村キース・ヘリング美術館
また、1982年12月から翌年1月にかけてアーティスト兼美術ジャーナリストの村田真氏が初期のヘリングの活動に密着取材した際に撮影した、「サブウェイ・ドローイング」をはじめとした写真が世界初公開に。
おなじみの作品も含め、ヘリングの芸術性と社会へのメッセージが凝縮された貴重な展覧会となっている。
会期は2022年5月8日まで。
詳しくはウェブサイトからチェックを。
『Keith Haring: 360°』
【会期】2021年5月15(土)〜2022年5月8日(日)
【休館日】定期休館日なし ※臨時休館についてはウェブサイト・SNSにて告知
【開館時間】9:00〜17:00
【ウェブサイト】https://www.nakamura-haring.com/
Top image: © 中村キース・ヘリング美術館