陸上の哺乳類のなかで、人間だけ「ほぼ裸」なワケを丸裸に!?【研究結果】

問題です。

イヌ、ネコ、ハムスター、ウサギ、カンガルー、ムササビ、カワウソと人間との共通点は何でしょう?

正解は……みんな背骨を持ち、乳を飲んで育つ哺乳類であること。さらに、寒さや日差しから保護するふわふわの毛皮を持つという共通点も思い浮かぶはず。

ただ、人間を除いては——

さて、人類の祖先が毛皮を脱ぎ捨てた理由について、英「レディング大学」の進化生物学者であるMark Pagel氏が『Live Science』誌に語った、2つの仮説に迫ってみよう。

1つ目は、赤道付近で暮らしていた人間にとって、厚い毛皮は暑すぎるうえに、汗の蒸発を妨げるため、退化したという「身体冷却説」だ。

「真夏にサバンナで大きな毛皮のコートを着ていたら、暑くてたまらないでしょう。そのコート、脱げたらいいなと思いません?それが我々のしてきたことなのです」とPagel氏。

2つ目は、シラミ、ダニ、ノミなどの宿主の体の外側に住む寄生虫を避けるため、という「外部寄生虫説」である。

これらの寄生虫は、種を超えて病気や死亡の主な原因となっているが、毛のない皮膚には引き寄せられにくく、簡単に駆除できる可能性が示唆されている。つまり、毛が少ないと寄生虫の数も少なくなり、生存率が向上したとの見解だ。

そんな危険を秘めているにもかかわらず、髪の毛だけはフサフサ残っている理由としては、二足歩行の動物である人類にとって、直射日光を避ける帽子や、夜間の保温効果のような役割を担っていたから、ということが考えられている。

陸で暮らす哺乳類のマストアイテムとも言える毛皮なくしても、火やシェルター、衣服で補うというユニークな能力を携えて進化してきた人類。少し先の未来では、また姿が変わっちゃったりして……。

Reference: Live Science
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