【研究結果】「子犬」にも人間の言ってることがわかる。だけど……
言葉こそ話せないものの、耳、尻尾、瞳、鳴き声を使って、全身全霊で人間に語りかけてくれる犬たち。
飼い主とずっと一緒に過ごしてきた成犬なら、円滑なコミュニケーションにもうなずけるが、生まれたばかりの子犬には難しいのだろうか?
「アリゾナ大学」研究員Emily Bray氏、Evan MacLean氏らの研究で、犬には生まれた直後から社会的なコミュニケーション能力が備わっている可能性が示唆された。
調査に参加したのは、人間と一対一で接したことがまだほとんどない、生後8週間のレトリーバーの子犬たち375匹。
© DrEmilyBray/Twitter
愛くるしい子犬たちが挑戦した課題は、おやつ入りのカップを人間のジェスチャーを頼りに当てるものや、閉じた容器の中に入ったおやつを見て手助けを求めるか選ぶものなど、合計4つ。
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調査の結果、人間の動きを追いかけたり、赤ちゃん言葉に喜んで人間の顔を見たりする反応能力は、40%以上が遺伝によるものだとわかった。
人間の性格における遺伝寄与率が30〜50%であることを思えば、犬の人懐っこさは、生まれつき備わっているものと納得できる。
しかし、「密閉容器を開けて」と人間に助けを求める子犬はほとんどいなかった結果から、自分からコミュニケーションを始める能力については、人間の子ども同様に後から身につくものと結論づけられた。
それにしても、開けられないフタの上で、ふて寝してしまう子犬がいるのがたまらない。研究の全文はコチラをチェック。
Reference: ScienceDaily, ars TECHNICA, Newsweek, Early-emerging and highly heritable sensitivity to human communication in dogs
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