ある「食物のゴミ」が、タイヤに最適な材料らしい。

これまで、タイヤの材料のことなんて考えたこともなかった。でも、研究者たちは違ったみたい。「当たり前のものを疑う」という彼らのスタンスを、改めて見せつけられた思いがする。

ここで紹介する研究は、これまで使われていたカーボンブラックの代用として、農場から出る「ゴミ」を使おうというもの。

安定的に確保できる
サステナブルな材料

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Photo by Kenneth Chamberlain

では、そのゴミとは?

オハイオ州立大学」によると、「卵の殻」と「トマトの皮」を使ったタイヤが作れるようになるかもしれないらしい。

現在、タイヤの市場はグローバルで拡大しており、カーボンブラックの入手が難しくなっている状況とのこと。だから、より安定的に確保できるサステナブルな材料が必要と考え、この研究が始まったのだとか。

とはいえ、なぜこの2つが選ばれたのだろうか?

大量消費の「ムダ」に着目

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Photo by Kenneth Chamberlain

アメリカ農務省のリサーチによると、同国では年間1,000億個の卵と1,300万トンのトマトが消費されているらしい。

前者については、基本的にその分だけ「殻」がゴミとして出ることに。加えて、私たちの食卓に届けられる前に工場で割れてしまうものも相当数あるようだ。

後者はアメリカ国内で2番目に人気の野菜とのこと。もちろん皮ごと食べるケースも多いが、その大半が缶詰にされたり、ソースにされたりする。その際に、品種改良されたトマトの皮は消化に悪いという理由で取り除かれるらしい。

つまり、消費が続く限りこれらはゴミとして捨てられるだけなので、この研究が進められたというわけ。

意外に耐久性あり?

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Photo by Kenneth Chamberlain

気になるのが耐久性。正直、この2つに丈夫というイメージはない。

同大学研究者のCindy Barreraさんはこう言及している。

「カーボンブラックなどの従来の素材は、ゴムの耐久性を上げてはいたものの、柔軟性を落としていました。しかし、この卵の殻とトマトの皮でできた新素材は、耐久性と柔軟性の両方を兼ね備えているのです」

つまり、以前よりも優れた性能を発揮すると主張しているのだ。

サステナブルかつ高性能。すべてを信じるには時期尚早な気がするが、引き続き注視したい研究内容だ。

Licensed material used with permission by The Ohio State University
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