哺乳類は、争いを避けるために同性間性行動をしている可能性【研究結果】

同性間の性行動は、人間だけではなく動物のあいだでも起こっていることをご存知だろうか?

じつは、昆虫や魚類、両生類、爬虫類などを含む合計1500種以上の動物種で同性間の性行動が観察されているらしい。なかでも、ヒト以外の霊長類に多く見られるそうだ。

そんな動物の同性間性行動に関する論文が、学術誌『Nature Communications』に掲載された。哺乳類を対象とした同性間性行動の進化を調査。結果、哺乳類に分類される幅広い種が同性間性行動をしていたとのこと。その目的は、有益な社会的関係を築くためだと考えられるそうだ。

というのは、雄が同種のほかの成体を殺す場合がある哺乳類種で、同性間性行動は進化する傾向にあったらしい。雄同士は性行動をすることで絆を結び、争いのリスクを軽減している可能性があるという。

ただ、哺乳類種における同性間性行動の調査事例は少なく、ほかの要因もあると考えられるため、哺乳類を含む動物の同性間性行動についてはさらに研究を深める必要があるとのこと。

また、今回の研究では同性間性行動を「短期的な求愛または交尾」と定義しており性的嗜好は無関係のため、ヒトの同性間性行動と結びつけるべきではないとしている。

果たして、哺乳類種の同性間性行動は争いを回避するための手段なのか。それとも、何かほかの要因があるのだろうか——。

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