「ベルばら」に学ぶ現代、そして未来の在り方
何気ない一日に思えるような日が、世界のどこかでは特別な記念日だったり、大切な一日だったりするものです。
それを知ることが、もしかしたら何かの役に立つかもしれない。何かを始めるきっかけを与えてくれるかもしれない……。
アナタの何気ない今日という一日に、新しい意味や価値を与えてくれる。そんな世界のどこかの「今日」を探訪してみませんか?
ベルばらの日
漫画家・池田理代子が世に送り出した稀代の名作『ベルサイユのばら』、通称「ベルばら」。
1700年代後半のフランス革命に揺れるベルサイユ宮殿を舞台に、王妃であるマリー・アントワネットと、幼いころから軍人として育てられた男装の麗人・オスカルの恋模様、そしてその後に訪れる悲劇を描いた“史実を踏まえたフィクション作品”は、のちの少女漫画と呼ばれるジャンルに大きな影響を与えました(※)。
1972年に『週刊マーガレット』(集英社)で連載開始。翌年、惜しまれつつ定期誌での掲載は終了となるものの、1974年、宝塚歌劇団による舞台化によってその人気が再燃&爆発します。
アニメ化や映画化をはじめ、スピンオフ作品の誕生、さまざまなグッズの展開など、当時、社会現象となった「ベルばら」ブーム。今日8月29日は、そんなブームの火付け役となった宝塚での初公演を祝した記念日となっています。
階級主義によって生まれる偏見や差別の問題、“自分らしく生きる”ことの難しさと大切さ、エンパワーメントの重要性など、今から約50年前に発表された作品でありながら、この漫画には、現代、そして未来の社会をよりよくするためのヒントが数多く盛り込まれています。
エモーションナルな恋愛模様に胸を熱くしつつ社会勉強も......。そんな読者の秋にピッタリです。
※「ベルサイユのばら」に登場するオスカル(・フランソワ・ド・ジャルジェ)は実在しない架空のキャラクターです。