米IKEAが家具の「買い戻し」サービスをスタート

より循環型でカーボンポジティブな社会実現のために——。

2030年までに製品製造サプライチェーン全体での二酸化炭素排出量ゼロを目標に掲げるIKEAが、アメリカで買い戻しサービスをスタートする。

対象となるのは本棚、机、イス、キャビネットなどの家具が対象。室内装飾品などは含まれない。使用済みの製品を売りたいユーザーはオンラインでフォームに状態などを記入すると、IKEAがいくらで売れるかの見積もりを提示する。

納得のうえで店舗に持ち込みスタッフが状態を確認。買取成立となれば、ストアクレジットに代金が入る仕組みだ。

ちなみに、持ち込まれた家具はリペア部門専任スタッフが再販に向け安全性を確認したり、必要な部品は適宜交換するものの、外装の欠損や塗料剥がれなどの補修はせずに、中古品として再販売される。

また、たとえ買取できない(再販の対象外)と判断された場合も、ユーザーが持ち帰るだけでなく、地域のインフラが許す最も責任ある方法で廃棄するためのサポートをしてくれるという。

すでに英国をはじめシンガポールなどでも同様の買い戻しサービスが展開されているが、アメリカでは北米本社近くのペンシルバニア州コンショホッケンの店舗より試験的にサービスを導入する予定だ。

「モノを捨てない」が現代社会のキーワードになるなか、家具買取サービスが環境にやさしいビジネスモデルであることは間違いない。あとは……IKEA家具特有の、あの重さがユーザーとしてはネックにならないか。

運送の際、分解して組み立てると製品が破損する場合があるため、持ち込みは完成状態のままだという(いやいや、ものによっては)。日本国内でのサービス実施に向けた課題はそこにありそうだ。

 

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