あの大企業が「脳をコピペ」する衝撃の技術を論文で発表

韓国を代表する電子メーカー「サムスン電子」が、ある衝撃的な論文を発表したと話題になっている。

英学術誌「ネイチャー・エレクトロニクス」に掲載されたその論文のタイトルは、『脳のコピー&ペーストに基づくニューロモルフィック・エンジニアリング』。

サムスンの学者とハーバード大学の主要なエンジニアらによって書かれたこの論文には、ナノ電極アレイを使って脳にある神経細胞(ニューロン)の構造を読み取り、半導体チップへとコピー&ペーストする技術について書かれているようだ。

ニューロモルフィック・エンジニアリングは、1980年代後半から始まった研究で、その目的は、人間の脳の働きをコンピュータの模倣モデルで作成するというもの。

技術的な問題から長らく実現が難しい分野であったが、このたび電子メモリ分野に強い知見と技術を持つ「サムスン電子」が、論文を通して野心的な研究内容を発表したということだ。

サムスン先端工科大学のフェロー、ハーバード大学の教授を務めるドンヒ・ハム博士は、「私たちが提示するビジョンは非常に野心的です。しかし、このような英雄的なゴールを目指すことは、機械知能、神経科学、および半導体技術の限界を大きく進めるでしょう」とコメントを残している。

まるでSF映画に登場するような技術だが、実際にはどのように使われるのだろうか?技術的躍進に期待する一方で、倫理的な問題についても一緒に考えていきたい。

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