【ハワイ】イルカとの遊泳禁止

ハワイで「イルカと一緒に泳ぐ」が、いよいよ全面禁止となる。

先月28日、「米海洋大気局」は観光客および住民がスピナードルフィン（ハワイアンハシナガイルカ）と一緒に泳いだり、間近で接することを禁止する条例の発令を発表した。

海洋哺乳類保護法に基づくこの規制、ハワイ諸島の主要な海岸から2海里（4km）以内にいるスピナードルフィンと一緒に泳ぐことだけでなく、50ヤード（46m）以内に近づくことも禁ずるもので、人間だけでなくボート、カヌー、SUP、さらにはドローンにまで適応されるという。

夜行性のスピナードルフィンはおもに夜、捕食のため沖合へと泳ぎ、日中は幼魚に餌を与えたり、休息に最適な環境条件を備えた海岸近くへとやってくる習性がある。そこで人間と関わることがイルカにとって多大なストレスとなることは、以前より生物学者らが指摘。数年前より規制や見直しが求められてきた。

今回、ようやく禁止条例発令に至ったわけだが、イルカと泳ぐツアーはハワイでも人気のアクティビティ。多くの旅行会社が遭遇スポットへと観光客を運搬するクルーズ船を出したり、ツアーも盛んだ。

今回の強権発動で内容の見直しが求められ、観光業への打撃も懸念されている。なお、当局はイルカなどの野生生物を目当てとしたツアーについて、イルカから距離を取って行われる場合には継続できるようだ。

水中で生き物と触れ合う。聴こえはいいが、これも人間のエゴといえばエゴ、ということか。ウミガメやマンタやホエールウォッチングも近いうち、禁止になる？