ポケット、何入ってますか?あのジョブズのポケットには......
何気ない一日に思えるような日が、世界のどこかでは特別な記念日だったり、大切な一日だったりするものです。
それを知ることが、もしかしたら何かの役に立つかもしれない。何かを始めるきっかけを与えてくれるかもしれない……。
アナタの何気ない今日という一日に、新しい意味や価値を与えてくれる。そんな世界のどこかの「今日」を探訪してみませんか?
「Apple」が「iPod」を発表した日
小さいころ、きっと多くの人が歌ったことがあるだろう童謡『ふしぎなポケット』。
ポケットを叩くと、叩くたびにそこに収められていた1枚のビスケットが2枚、3枚と、どんどん増えていくという、子どもにとっては夢のような魔法のポケットをテーマにした、1954年発表のあの曲です。
全6番で構成された『ふしぎなポケット』で具体的に数字として挙げられているビスケットの最大枚数は3枚。たしかに、子ども用のズボンやシャツの小さなポケットに収められるのは、それが限界かもしれません。
さて、ときは下って2001年。「Apple」の創業者であるスティーブ・ジョブズは、こう言いました。
「私のポケットには、1000の曲が入っています」
アルバム1枚に収録されている曲数を15とした場合、1000曲はCD66枚に相当します。
「へぇ、ジョブズって大きいポケットのついたズボン履いてたんだね」......って、いやいや、そんなわけないでしょ(笑)。
上の動画の8:50あたり、「Apple」の新製品発表会でジョブズがポケットから取り出してみせたのは──そう、「iPod」です。
発表会で「iPodは音楽を聞くという行為をまったく違った経験に変えてしまいます」とテック界の寵児が宣言した通り、この超小型MP3プレーヤーは、その後の音楽視聴の在り方に大変革を起こしました。
当時のハードディスクププレーヤーの1/5ほどのサイズに、高解像度のディスプレイを搭載し、FireWireを介しての高速ダウンロードや高速充電、音飛び防止、シャッフルやリピートなど多彩な機能を盛り込んだ最先端のポータブルミュージックプレーヤーは、瞬く間に世界中で話題となり、「iPod mini」「iPod nano」「iPod touch」などのニューモデルが続々誕生。スペックや機能をアップデートしながら、現在も販売されています。
テクノロジーの進化と発展は、無限の可能性を秘めています。
3枚のビスケットから1000にも及ぶ曲へ......さぁ、次は何をどれだけポケットに入れる時代がやってくるんでしょうか。