世界最大の「ダイヤモンドの原石」、その大きさとは?
何気ない一日に思えるような日が、世界のどこかでは特別な記念日だったり、大切な一日だったりするものです。
それを知ることが、もしかしたら何かの役に立つかもしれない。何かを始めるきっかけを与えてくれるかもしれない……。
アナタの何気ない今日という一日に、新しい意味や価値を与えてくれる。そんな世界のどこかの「今日」を探訪してみませんか?
世界最大の「ダイヤモンドの原石」が発見された日
どこかのジュエリーブランドのキャッチコピーではありませんが、“永遠の輝き”と聞いて、これをイメージする人は少なくないでしょう。
「ダイヤモンド」──。漢字で「金剛石」と表記するこの鉱物は、古くから金と並んで富と美の象徴でした。
現在では、炭素に高い熱と圧力をかけて結晶化させる「高温高圧法」や、化学的に混合したガスを使用する「化学気相成長法」といった技法により人工的に生成することも可能となったダイヤモンドですが、今日はそんな宝石に関するトピックをひとつ......。
118年前(1905年)の今日1月26日は、世界最大のダイヤモンドの原石が発見された日です。
場所は、南アフリカの北東部にあるハウテン州の鉱山。後に、採掘場(カリナン鉱山)のオーナーであるトーマス・カリナン氏の名前に由来し「カリナン」と名付けられる原石のサイズは、長さ101mm、高さ63.5mm、幅50.8mmにして、質量単位で表すと、なんと3106カラット(621.2g)という超巨大なものでした。
9個の大きなピースと96の小さな欠片に切り出されたカリナン。
大きな9片は、それぞれがカリナンⅠ(1)〜Ⅸ(9)と命名されてイギリス王室が所有しており、“偉大なアフリカの星”と呼ばれる世界最大の研磨されたダイヤモンドであるカリナンⅠは、イギリスの君主だけがもつことを許された杖状のレガリア(※)「王笏(おうしゃく)」のヘッド部分に据えられているのだとか。
そんな誰をも魅了する神秘的な輝きを放つ宝石・ダイヤモンドですが、取り引きや採掘に関して、紛争地帯で資金源として利用されたり、児童労働や環境破壊といったさまざまな問題が指摘されています。
今、人間にとって、地球にとって、本当に美しく尊いものとは──?
そんなことを考えるきっかけの日にしてみてはいかがでしょうか。
※正統な王であることを示す物品。