人と並んで作業しているのは……自動でお弁当の盛り付けをおこなうハイテク「ロボット」

とある食品工場でお弁当の盛り付け作業中。……あれ、人のとなりで作業しているのって、ロボット?

そう、この人型協働ロボット「Foodly(フードリー)」は、人手不足の解消に向けた救世主とも呼べる存在だ。

身長約150cm、肩幅約40cmと小柄な成人サイズの設計で、「人の横で一緒に作業する」ことを前提に作られたというフードリー。

ディープラーニングを活用した AIビジョンシステムにより、ばら積みされた食材をひとつひとつ認識してピッキング。弁当箱やトレイへの盛り付け作業を1台で完結させることができるという。

©株式会社アールティ
©株式会社アールティ

一見、これまでにもありそうな仕組みにも思えるが、じつは盛り付けは食品製造工程のなかでも自動化がとても難しいものだったそう。

というもの、ピックするおかずのなかには唐揚げなどの個体によって大きさがバラバラなものが多く、対象物体の認識などが難解とされていたのだ。

それだけにフードリーの実装は革新的なもので、生産性向上の一助になるだけでなく、髪の毛やまつ毛などの混入、ウイルスや微生物の持ち込みを抑え、衛生管理の向上にもつながる可能性も。

作業する立場としても、よりソーシャルディスタンスを確保しやすくなり、新型コロナウイルス感染対策としての貢献も期待される。

操作もとても簡単で、細かな設定や人による事前のティーチングも不要。容器や食品の認識、ピッキング動作をAIがフルサポートしてくれるため、われわれはモニターで食品と容器を指定して、スタートボタンを押すだけ。

すでに弁当・レトルト惣菜の実生産ラインでの稼働が開始したそう。これが食品加工業界に浸透してくれば、もはや盛り付け作業にも人の手はいらなくなるのかも?

Top image: © 株式会社アールティ
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。